ニュース
スマートフォンを活用した歯周病発見AIの共同研究を開始:医療機器ニュース
東北大学とNTTドコモは、歯周病発見AIに関する共同研究を2019年4月1日より開始する。スマートフォンで歯茎を撮影するだけで歯周病を発見できるAIを開発し、歯周病検診の受診率向上とその早期発見を目指す。
東北大学は2019年2月21日、NTTドコモと共同で、歯周病発見AI(人工知能)に関する研究を同年4月1日より開始すると発表した。スマートフォンで歯茎を撮影するだけで歯周病を発見できるAIを開発し、歯周病検診の受診率向上とその早期発見を支援する。
スマートフォンの自撮り画像を活用し、機械学習によって歯周病のリスクがあるかどうかを判定するAI技術を開発する。具体的には、撮影時の手振れや撮影環境の明るさの違いを考慮しつつ、歯茎の色情報や歯周病独特の形状などを解析する。
研究では、東北大学が、口腔疾患に関する専門的見識と画像を含む症例データを提供する。NTTドコモでは、AI技術の提供と技術検証、実利用に向けたアプリケーション開発を担当する。
この技術により、利用者は自宅などで空き時間に歯周病のリスクを把握できるようになる。今後は、歯周病に加え、顎関節症や口腔がんなど他の口腔疾患にも適用可能とし、2022年度をめどに実用化したいとしている。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AIを活用し、病態変化を捉える測定データ解析を産学共同で研究
大分大学とオーイーシーは、AI活用をテーマとした包括共同研究提携による共同研究「病態変化を捉える光センシング技術とそのデータ解析手法の開発」を開始した。 - AIが手術後感染の有無を精度85%で予測、関連する因子も明らかに
NECソリューションイノベータと新潟大学は、AIを活用し、消化器外科手術患者の手術後感染を予測するモデルを構築した。予測精度AUC85%を達成した他、手術後感染と関係する、年齢やBMI、手術時間などの因子も可視化できた。 - 心電図から心臓カテーテル治療の要否を瞬時に判断するAI技術
慶應義塾大学は、AIを応用して、1枚の心電図から、その患者にカテーテル治療が必要かどうかを80%以上の精度で瞬時に判定する技術を開発した。救急外来における心筋梗塞などの治療の早期化、効率化に貢献する。 - AIによる画像認識技術を活用し、がん細胞の種類の判別に成功
大阪大学は、AI(人工知能)による画像判別技術を活用し、がん細胞の種類を判別することに成功した。人の目では判別困難な微細な差異を検出し、顕微鏡画像に写された細胞の種類を特定可能になった。 - AIを活用したカプセル内視鏡画像診断、小腸粘膜傷害を高精度に自動検出
東京大学とAIメディカルサービスは、AIを活用し、小腸カプセル内視鏡画像からびらんやかいようなど、粘膜傷害を高精度で自動検出する内視鏡画像診断支援システムを開発した。 - 医療機器のAI活用で期待される画像診断支援、国のゴーサインはいつ出るのか
パシフィコ横浜で2018年4月13〜15日に開催された「2018 国際医用画像総合展(ITEM2018)」。今回は、医療分野におけるAI(人工知能)技術に関する同イベントでの展示内容を中心に主要各社の取り組み状況を紹介する。 - 医療画像解析のAI活用は黎明期、今後は市場成長が急加速――エヌビディアのヘルスケア事業
エヌビディア本社よりヘルスケア事業バイスプレジデントのキンバリー・パウエル氏が来日し、同社が開発した医用画像診断のためのコンピューティングプラットフォームである「Project Clara」(Clara)について説明した。Claraは仮想GPU環境であり、「NVIDIA vGPU」の活用によるマルチユーザーアクセスが可能である。 - AIが眼底写真による眼の病気診断を支援、眼科医の負担軽減
オウケイウェイヴと診エテック、慶應義塾大学は、眼科疾患の診断を支援するAIスクリーニングプログラムの開発を進めている。同プログラムを、眼科医師の業務負担軽減や、眼科のない自治体での診断に活用する。