「中国メーカーにも売る」トヨタとパナソニックが車載用角形電池の合弁会社設立:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
トヨタとパナソニックは、2020年末までに車載用角形電池事業について合弁会社を設立し、共同で技術開発や製造、販売を行うことを発表した。
トヨタ以外の自動車メーカーにはパナソニックから販売
さらに今回の合弁で特徴的なのが開発した電池の販売についてである。提携に関するリリース本文には「両社は性能およびコスト面において業界ナンバーワンの高容量、高出力に対応した車載用角形電池を実現し、トヨタのみならず広く自動車メーカーの電動車の普及に貢献すべく」という文言がある。
実際に「特に制限を設けずに従来取引のある自動車メーカーについても変わらずそのまま製品を提供していく。今まで取引がないメーカーについても特に制限はなく、幅広く提供することに取り組んでいく」とパナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 エナジー事業担当 事業開発部 事業開発課 主幹 伊藤竜郎氏は述べている。
自動車メーカーおよび電池の開発については中国メーカーとの競争も厳しくなってきているが、これらの中国メーカーに対しても「個別に評価してもらえるところについては制限を設けずに提供の可能性は検討する」(同氏)としている。これらの中国メーカーに限らず、欧州メーカーや日本メーカーなど、トヨタ以外の自動車メーカー向けへの電池提供については、基本的にはパナソニックから販売することになるという。
テスラ向けなど円筒形も変わらず強化
パナソニックの車載電池事業は、今回の角形リチウムイオン電池と、テスラと協業する円筒形リチウムイオン電池の主に2軸での取り組みを進めており「今後も基本的にはこの方針に変わりはない」(伊藤氏)。
テスラ向けでは「18650」とされる円筒形電池を納品しているが「円筒形は、その強みでもある高容量化、高密度化を進め、伸ばしていく計画だ。円筒形で培った技術を角形に展開したり、角形で培った技術を円筒形に展開したり、相互に好影響を生み出せると考えている」(伊藤氏)としている。
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