アイリスオーヤマが東京で家電開発、働き方改革オフィスのショールームも兼ねる:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
アイリスオーヤマは東京都港区の新オフィス「アイリスグループ東京本部」を報道陣に公開した。東京本部は宮城、大阪(心斎橋)に次いで、LED照明と家電製品の研究開発拠点となる。
働き方改革に適した“オールアイリス”となるオフィスのショールーム
東京本部は、アイリスオーヤマにとって単なる東京の新たな拠点にとどまらない機能を備えている。国内企業が取り組まなければならない働き方改革に適した“オールアイリス”となるオフィスのショールームにもなっているのだ。
東京本部の設計を担当したアイリスチトセ マーケティング本部 取締役本部長の大山紘平氏は「アイリスグループのLED照明、建築内装材、家電、オフィス家具などを用い“オールアイリス”で1つのオフィスを作れることを実感してもらえる、ライブショールームになっている」と語る。
オフィスレイアウトのコンセプトとして挙げるのが「働き方改革」と「ABW(アクティビティーベースドワーキング)」だ。「働き方改革で求められているのは労働時間の短縮だが、それに合わせて生産性を高める必要がある。東京本部のオフィスは、生産性を高める環境を整備するとともに、その日の仕事内容によって自身の働く場所が自由に選択できるABWを取り入れた」(大山氏)という。
ABWのための具体的な施策としては、「フリーアドレス」に加えて、作業に没頭できる空間を作り出す「ブース」、くつろぎながらコミュニケーションをとれる「ソファ」、立ち姿勢で作業を行える「スタンディング」などさまざまなエリアを用意した。
また、優秀な人材を採用し、辞めさせないために必要な魅力的なオフィスづくりにも取り組んだ。大山氏は、デザイン性の高いオフィス内装と、内装にマッチした家具でオフィスを構成した」と説明する。採用したオフィス家具は、2019年2月発売予定の「FOUNDER」を用いている。無線で調光調色が可能なLED照明となる「LICONEX」は、省エネだけでなく自律神経を整えるのに役立つサーカディアンリズムを作り出すこともできるという。床材も同社製品を用いており、オフィス内の動線づくりなどに役立てている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 物流と一体化した自動化工場、アイリスオーヤマの関東戦略工場が始動
アイリスオーヤマは茨城県阿見町に国内9カ所目となる工場を建設し、このほど稼働を開始した。物流と工場の一体化を進め、LED照明の生産と供給、関東地域における物流の競争力強化を目指す。 - 家電事業の研究開発拠点を東京に新設――アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマは2018年11月に、LED照明と家電製品の研究開発拠点として、東京都港区に新オフィス「アイリスグループ東京本部」を開設する。 - アイリスオーヤマが鳥栖第二工場を増設、自動倉庫の収容力が国内最大規模に
アイリスオーヤマは、佐賀県鳥栖市にある鳥栖第二工場増設の起工式を行った。同工場に、LED照明の生産ラインと4万パレットが収容可能な自動倉庫を新設する。 - 働き方改革よりも少数精鋭化? 製造業における働き方の変化
設計者になるまで紆余曲折があった「ママさん設計者」こと藤崎淳子氏だが、現在は未来を支えるモノイストである児童や学生たちの教育に取り組む。藤崎氏と一緒に、これからのモノづくりキャリアについて考えていこう。 - 製造現場に働き方改革を、アマダの「V-factory」が目指すもの
アマダは、「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、千葉県・幕張メッセ)において、2018年5月から本格展開を行うIoTソリューション「V-factory」を中心に、モノづくりの効率化を訴えた。 - 研究開発も“働き方改革”、無駄な待ち時間を減らすガスクロマトグラフ質量分析計
島津製作所は分析機器・科学機器の専門展示会「JASIS 2018」(2018年9月5〜7日、千葉県・幕張メッセ)において、ガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS NXシリーズ」を新たに紹介。メンテナンス性を向上した他、独自ソフトウェアの活用により人手がかかる工数や待ち時間を低減したことが特徴だ。