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ソニー発のLPWA通信国際標準規格、広域カバー率と安定性で用途拡大に挑むET2018

ソニーセミコンダクタソリューションズは、「Embedded Technology 2018/IoT Technology 2018(ET2018)」(2018年11月14〜16日、パシフィコ横浜)において、国内でプレサービスを開始した独自のLPWA(低消費電力広域)ネットワーク技術「ELTRES」をアピールした。

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 ソニーセミコンダクタソリューションズは、「Embedded Technology 2018/IoT Technology 2018(ET2018)」(2018年11月14〜16日、パシフィコ横浜)において、国内でプレサービスを開始した独自のLPWA(低消費電力広域)ネットワーク技術「ELTRES(エルトレス)」をアピールした。

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「ELTRES」をアピールしたソニーブース(クリックで拡大)

ソニー発のLPWA通信規格

 「ELTRES」は2017年4月にソニーとソニーセミコンダクタソリューションズが技術発表を行った独自のIoT向けLPWAネットワーク技術である※)。同技術は空中線電力が20mWの特定小電力無線でありながら、見通し100km以上の通信距離、時速100km以上の高速移動中でも通信可能である点が特徴である。ETSI(European Telecommunications Standards Institute、欧州電気通信標準化機構)において国際標準規格として公開されている。

※)関連記事:ソニーのLPWAはテレビチューナー技術がベース、富士山から奈良まで通信が届く

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「ELTRES」の実証実験(クリックで拡大)出典:ソニーセミコンダクタソリューションズ

 技術発表後、国際標準化などの取り組みと合わせて、商用化の準備を推進。2018年9月には国内プレサービスを開始した他、2018年10月には新たに、ソニーネットワークコミュニケーションズ、NECネッツエスアイ、オリックスの3社で、共同事業を開始することで合意したと発表している※)。ソニーネットワークコミュニケーションズは主にネットワークの構築と運用、管理を行う他、パートナープログラムの運営を行う。NECネッツエスアイとオリックスは、さまざまな分野のパートナー企業やユーザー企業などに対し、「ELTRES」の提供とユーザーサポートを行う。

※)関連記事:3社による共同事業を開始、ソニーのLPWA「ELTRES」の利活用を促進

 実証実験なども既に数多く進んでおり、自治体やインフラ監視、船舶機器の監視、ドローントラッキングなどさまざまな取り組みを行っているという。LPWAネットワークはIoT向け通信として注目を集めており、数多くの規格が存在するが強みとしては「広域をカバーできるという点と、移動体を含めた通信の安定性がある。これらを解決するような用途開発が重要だ」(ブース説明員)としている。

 一方で弱みとしては、SIGFOXなどと同様に双方向通信に対応していない点と、GPSをトリガーとしているために屋内では通信が安定しないという点があるという。「屋外で広い環境に散在するモノの管理などが得意だといえるだろう」(同)としている。

 今後については「キラーアプリをどう見つけるかが課題」とし、パートナープログラムなどによりさまざまな用途開拓が可能なパートナーを拡充していくとともに、プレサービスなどを活用した用途開発を本格化する方針を示している。

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