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NVIDIAのフアンCEOが日本で初披露、組み込みAI向け新製品「NVIDIA AGX」人工知能ニュース(2/2 ページ)

NVIDIAのユーザーイベント「GTC Japan 2018」の初日に行われた基調講演に、創業者兼CEOのジェンスン・フアン氏が登壇。組み込みAIを可能にする新たな製品ラインアップ「NVIDIA AGX」のローンチを発表するとともに、国内の製造業がAI開発プラットフォームとしてNVIDIAのGPUや開発プラットフォームを広く採用していることをアピールした。

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組み込み機器向けの開発キット「Jetson AGX Xavier developer kit」も

 スマートファクトリーやスマートシティーなどにおける自動化やロボット化の需要に対応するのが、ロボティクス開発プラットフォームの「ISAAC」とJetson Xavierの組み合わせである。AGXのローンチにより、Jetson Xavierの開発キットの名称「Jetson AGX Xavier developer kit」となった。最大で30TOPSを超えるコンピューティング性能を持つ一方で、消費電力は10W、15W、30Wから選択可能だ。

「Jetson AGX Xavier developer kit」の概要
「Jetson AGX Xavier developer kit」の概要(クリックで拡大) 出典:NVIDIA

 Jetson AGX Xavierを採用する日本企業は、冒頭で紹介したヤマハ発動機の他、コマツ、ファナック、デンソー、川田テクノロジーズ、武蔵精密工業、キヤノン、パナソニックなどがある。

【訂正:「川田テクノロジーズ」の社名に誤りがありました。記事本文は修正済みです】

ロボティクスやスマートファクトリー、スマートシティーなどでNVIDIAのプラットフォームを採用する企業
ロボティクスやスマートファクトリー、スマートシティーなどでNVIDIAのプラットフォームを採用する企業(クリックで拡大) 出典:NVIDIA

 なお、フアン氏が「靴箱」とするサイズのDRIVE AGX Xavier developer kitに対して、Jetson AGX Xavier developer kitは手のひらサイズとなっている。

「靴箱」の「DRIVE AGX Xavier developer kit」手のひらサイズの「Jetson AGX Xavier developer kit」 「靴箱」の「DRIVE AGX Xavier developer kit」(左)と手のひらサイズの「Jetson AGX Xavier developer kit」(右)

 これらは既に発表している製品の名称変更になるが、新たに医用画像機器の開発に用いる「Clara AGX」も発表している。CTやMRIなどの医用画像機器は、CPUやGPU、FPGAを用いて開発されていたが「XavierベースのClara AGXであればこれらの機能を1枚のボードで代替できる」(フアン氏)という。

従来の医用画像機器の回路構成
従来の医用画像機器の回路構成(クリックで拡大) 出典:NVIDIA
「Xavier」ベースの「Clara AGX」1枚で代替できる
「Xavier」ベースの「Clara AGX」1枚で代替できる(クリックで拡大) 出典:NVIDIA

 さらにAIによる画像診断などが可能な次世代の医用画像機器は、TuringベースのGPUを用いたClara AGXによって実現できるとした。そのコンピューティング性能は200TOPSで、レイトレーシングの演算性能は8GRays/秒になるという。

次世代医用画像機器向けの「Clara AGX」
次世代医用画像機器向けの「Clara AGX」(クリックで拡大) 出典:NVIDIA

 現在、Clara AGXはアーリーアクセスパートナーが利用可能な状態であり、2019年4〜6月期にβ版のリリースを計画している。

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