映像とカメラで組み立て生産現場の作業ミスを低減するシステム:FAニュース
OKIは、プロジェクションマッピング技術と画像センシング技術を活用して、生産現場における組み立て作業ミスを低減する「プロジェクションアセンブリーシステム」を発売した。
OKIは2018年8月28日、プロジェクションマッピング技術と画像センシング技術を活用して、生産現場における組み立て作業ミスを低減する「プロジェクションアセンブリーシステム」を発売した。価格はオープン。今後3年間で10億円の販売を見込む。
OKIは、組み立て支援システムの光による作業誘導をLEDからプロジェクターに変更し、人の動作のセンシングを高精度化したシステムをOKI富岡工場で構築した。これにより同工場は、ラインの立ち上げや変更が容易になり、組み立て作業に関する教育の負荷と作業ミスが低減した。さらに、プロジェクターなどのICT機器を活用することで、設備投資費用を同社比で約25%低減した。
プロジェクションアセンブリーシステムは、OKI富岡工場のシステムをベースに、汎用ソフトウェアとして開発したシステムだ。OKIが取り組む「工場IoT」の一環として、ものづくり現場におけるIoT(モノのインターネット)活用実績やノウハウを生かしている。ユーザーによる各種設定が可能で、作業台に応じたプロジェクター表示内容や、表示エリア、動作認識を設定できる。また、組み立て工程の手順の作成と変更をMicrosoft Excelファイルで実施できる。
作業結果をデジタルデータ化し、作業時間のばらつき具合を見える化することも可能だ。ばらつきを可視化することで問題発生箇所を特定し、作業の可視化や、分析改善を支援する仕組みを装備。ものづくり現場におけるIoTの活用を支援する。
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