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中国製造2025にe-F@ctoryを、三菱電機が中国政府直轄組織とスマート工場で提携FAニュース

三菱電機は2018年7月6日、中国政府直轄の研究所であるITEIと「中国製造2025」の実現に向けた、戦略的パートナーシップを締結することを発表した。同年7月9日に北京市で調印式を行う。

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 三菱電機は2018年7月6日、中国政府直轄の研究所である機械工業儀器儀表綜合技術経済研究所(Instrumentation Technology and Economy Institute、以下ITEI)と「中国製造2025」の実現に向けた、戦略的パートナーシップを締結することを発表した。同年7月9日に北京市で調印式を行う。

中国製造2025にe-F@ctoryを提案

 「中国製造2025」は中国政府が2025年までに「製造強国の仲間入りを果たす」ということを目標に掲げて取り組む、製造技術の強化政策である。ドイツのモノづくり政策「インダストリー4.0」の中国版に当たる※)

※)関連記事:中国製造2025が目指すもの

 その具体的施策の1つとして「2015年智能製造特別プロジェクト」が発表され、ITEIが推進団体の1つとして取り組みを進めている。その中で三菱電機は、ITEIの要請を受け、2017年8月にe-F@ctoryコンセプトに基づいた智能製造(スマートファクトリー)モデルラインを構築。今回、「中国製造2025」の実現に向けた協力関係をさらに強化するため、智能製造の標準化推進に関する戦略的パートナーシップに枠組みを広げる方針だ。

 三菱電機 FAシステム事業本部 FA海外事業部長の清水則之氏は「ITEIは中国製造2025において、標準化の案をまとめる役割を担っている。モデルラインでの実証やさまざまな協力の中で、われわれが必要だと考える機能を提案したり、逆に求められている機能の情報をもらったりし、最適なスマート工場の姿を実現できるようにしていく」と述べている。

 ITEI内のモデルラインは、三菱電機のフォトフレームを、来場者の入力にあわせて完全自動でマスカスタマイゼーション製造を行うというもの。フレーム部分はは樹脂と金属を組み合わせたものだが、デザインや色を選択すると、デザイン合わせて金属フレームを削り、選択した色に合わせた樹脂フレームを合わせて、組み立てる。

 2018年7月中にはさらに、産業用PC「MELIPC」やオープンなエッジコンピューティングソフトウェア「Edgecross(エッジクロス)※)」、アプリケーション「リアルタイムデータアナライザー」などを新たに採用したラインにブラッシュアップする。エッジコンピューティングやAI活用などに適用範囲を広げて検証を進める方針である

※)関連記事:エッジクロスがエッジコンピューティング用基本ソフトを発売、値段は10万円から

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ITEI内のe-F@ctoryモデルライン(クリックで拡大)出典:三菱電機

中国市場でも高い存在感を示すe-F@ctory

 e-F@ctoryは、中国科学協会智能製造学会連合体が選出する世界智能製造十大科技進展(スマートファクトリーにおける10大先進科学技術)にも選ばれており、中国市場におけるスマートファクトリー化への取り組みでも高い存在感を示している。今回のパートナーシップにより、ITEIとの関係強化を図る他、中国製造2025の標準化の動きに対する影響力を強めたい考えだ。

 清水氏は「中国のスマートファクトリー化への意欲は非常に高い。中国政府は2025年までに200の規格を作るという意向なども示しており、標準化の動きも注視する必要がある。特に通信技術や安全技術、モニタリング機能などは見ていく必要がある」と考えを述べている。

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