エッジクロスがエッジコンピューティング用基本ソフトを発売、値段は10万円から:FAニュース
日本発のエッジコンピューティング用ソフトウェア「Edgecross」を推進する「Edgecrossコンソーシアム」は、Edgecrossの基本ソフトウェアの発売とマーケットプレースの開始を発表した。
日本発のエッジコンピューティング用ソフトウェアを推進する「Edgecrossコンソーシアム(エッジクロスコンソーシアム)」は2018年4月16日、「Edgecross(エッジクロス)」の「基本ソフトウェア」発売と、販売支援を行う「Edgecross マーケットプレース(エッジクロスマーケットプレース)」の開始を発表した。どちらも2018年5月8日から開始する。
「エッジクロスコンソーシアム」は2017年11月にアドバンテック、オムロン、NEC、日本IBM、日本オラクル、三菱電機の6社が幹事会社となって設立。現在は80社以上が賛同企業として参加し活動を進めてきている※)。
※)関連記事:三菱電機のFA-ITオープンプラットフォーム構想が「Edgecross」に、2018年春発売
「エッジクロスコンソーシアム」が発足時から目指してきたのは「エッジコンピューティング」の共通基盤ソフトウェアの開発と普及である。IoT(モノのインターネット)によるCPS(サイバーフィジカルシステム)の価値を実現するためには、センサーなどで取得するデータを蓄積して分析し、その知見を現場のプロセスに反映するデータ活用サイクルを構築しなければならない。
データの蓄積や分析の領域で、クラウドコンピューティングは重要な要素だ。しかし、実際に工場などで使用する場合には、リアルタイム性の問題やセキュリティの問題から、クラウド環境とのデータのやりとりをせずに、現場での処理が必要な場面も多い。こうした現場側の処理を担う「エッジコンピューティング」において「共通化できる部分は共通化しよう」という狙いを持っている。
エッジコンピューティングの基本機能を集約
新たに発売するエッジクロスの基本ソフトウェアは、生産現場から連続的に発生するリアルタイムデータを動作サイクルなど意味のある単位にまとめたり、データ加工を行ったりする機能を持つ。これをエッジアプリケーションに必要なタイミングで配信したり、逆に診断結果をフィードバックしたりする機能を持つ。
さらに製造現場にはさまざまな異種環境が混在するが、エッジクロスコンソーシアム会員が提供するデータコレクター(異種環境を吸収してデータ連携を可能とする機能)を介して、ベンダーやネットワークを問わず、各設備、装置からデータを収集することが可能。複数のネットワークが混在するシステムにも適用可能としている。また、さまざまなメーカーの産業用PCに搭載可能としている。価格は1ライセンス品で税別9万8000円から。10ライセンスでは45万円(税別)としている。これらはエッジクロスマーケットプレースで提供される。
エッジコンピューティング関連のサービス提供が可能なマーケットプレース
エッジクロスマーケットプレースは、コンソーシアム会員が出店者となり、基本ソフトウェアの他、データコレクターやエッジアプリケーション、保守サービスなどを提供できる基盤。エッジクロスコンソーシアム会員以外でも購入が可能である。ただし購入時には登録が必要となる。現状では、サービス提供国は日本に限られている。
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