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実装部品の補給作業を省力化するストレージシステム:FAニュース
ヤマハ発動機は、自動で表面実装部品(SMD)の保管と補給管理をするインテリジェントSMDストレージシステム「YST15」を発表した。IoT/M2M統合システムで実装ラインと連携し、必要な実装部品を最適なタイミングで自動的に出庫し一括供給する。
ヤマハ発動機は2018年5月28日、自動で表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)の保管と補給管理をするインテリジェントSMDストレージシステム「YST15」を発表した。同年10月1日より販売を開始し、発売から1年間で国内外で50台の販売を計画している。
YST15は、電子部品の実装工程を一元管理できるIoT/M2M統合システム「インテリジェントファクトリー」で実装ラインと連携。これにより、補給に必要な実装部品を最適なタイミングで自動的に出庫し、一括供給する。作業者の負担を大幅に削減する他、部品供給の遅れによる生産中断を防ぐ。
外形寸法は2585×1623×2450mm、本体質量は1100kg(寸法、質量ともに調湿機能オプションを含む)。最大1500本のリールを収納でき(7型8mmリールの場合)、最大27本のリールを一括で出し入れできる。連結は最大99台まで可能だ。湿度管理が必要な電子部品の保管に対応する湿度管理機能を、オプションで備える。
同社は、YST15を表面実装機や省力化装置と連携させ、将来的にAGV(Automatic Guided Vehicle)で、部品の自動搬送システムを構築し、実装工程全体の生産効率を総合的に高めることを目指す。
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