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AIでウチのドアが執事に、YKK APの「未来ドア」は2020年発売を目標に人工知能ニュース(2/2 ページ)

建材メーカー大手のYKK APは未来の窓やドアを形にする「未来窓」の第3弾となる「UPDATE GATE」の記者説明会を開催した。顔認証やAI(人工知能)、音声認識などを利用した自動開閉、遠隔見守り機能、伝言や情報配信機能などを備えたドアシステムであり、「ドアが執事のようにふるまう」ことをイメージしている。

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UPDATE GATEの機能とデモ

 ドアの外の機能としては、帰宅時の自動開閉、スマホへの家族の帰宅通知、来訪者通知と画像転送、遠隔地からの自動開閉などを備える。内側からの機能としては、液晶画面にタッチ機能(静電容量式)を備え、天気や交通情報の配信、家族の予定などを個人の状況に合わせて表示する、家電のオンオフ連携といったものがある。

東氏
プロジェクトを担当するYKK AP 事業開発部 部長 東克紀氏

 自動開閉や来訪者通知については顔認証とAIを利用し、あらかじめ登録したデータに該当しない人物であれば情報や警告をスマートフォンに飛ばすなどの機能を検討する。日々の出先情報やスケジュール、伝言といった情報からは、AIが家族に必要な情報を提供したり学習したりする。話す相手や状況に応じた情報提供を特長とする。「ドアが執事のようにふるまう」ことをイメージしているとのことだ。

 液晶画面表示ならではのデザイン表現機能も備える。季節や好み、気分などに応じてドアデザインを変更できる。建材としての機能も強化する。ドア両袖のガラス部には新素材のエアロゲルを練りこみ、断熱性を高める。

 今回紹介した機能はコンセプト段階であるため、YKK APが“やってみたいこと”や思いがとにかく詰め込まれた状態である。今後、2020年の販売に向け、展示を披露しながら顧客の声を集め、市場ニーズに応じた搭載機能を決めていくことになる。

グラフィック
UPDATE GATEの液晶に花火を表示

 当日披露したデモにおいて、サラリーマン家庭を例にしていたことからも、一部の富裕層に向けたようなサービスではなく、一般家庭での利用も考慮にいれたプロジェクトであるとのことだ。販売価格としては1台130〜220万円くらいを目標としており、機能を絞ってより廉価にしていくことも検討している。「客の声を精査しながら、価格や盛り込む機能も決めていきたい」(YKK AP 事業開発部 部長 東克紀氏)ということだ。

夫夫 当日のデモより:出勤前の夫(Daddy)。下の方に「Mom's Birthday」という表示が出る(写真では隠れていて見えない)。帰宅は20時になる予定とのこと。ドアに「伝言はないか」と聞かれた夫は「おこづかい上げてほしいな」と答えて、家を出ていく。他に言うことはないのか?

妻
当日のデモより:そして、その妻(Mom)の出勤前。9〜18時まで勤務。19〜22時まで銀座で友人と食事へ行く。夫と誕生日を祝わないようだ

部屋にある家電のオンオフをコントロール:娘がいるようだ

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