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日産は2022年に年間100万台の電動車販売、使用済みバッテリーの再利用も並行で電気自動車

日産自動車は、電気自動車(EV)とシリーズハイブリッドシステム「e-POWER」搭載車の世界販売台数を2022年度までに合計100万台に拡大する。同年度までに、軽自動車やクロスオーバータイプなどEVの新モデルを8車種投入する。「ノート」「セレナ」に採用しているe-POWERは、今後さらに搭載車種を増やしていく。

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EVは「リーフ」以外にも8車種投入する(クリックして拡大)

 日産自動車は2018年3月23日、電気自動車(EV)とシリーズハイブリッドシステム「e-POWER」搭載車の世界販売台数を2022年度までに合計100万台に拡大すると発表した。同年度までに、軽自動車やクロスオーバータイプなどEVの新モデルを8車種投入する。「ノート」「セレナ」に採用しているe-POWERは、今後さらに搭載車種を増やしていく。

 インフィニティブランドでは、2021年以降に発売する新型車をEVもしくはe-POWER搭載車とする。また、同ブランドのEVとe-POWER搭載車の比率(以下、電動車比率)は2025年までに50%以上まで引き上げる。

 電動車比率を地域ごとに見ると、日本と欧州では2022年までに40%、2025年までに50%まで拡大する計画だ。米国の電動車比率は、2025年までに20〜30%となる見通し。中国では2025年までに電動車比率が35〜40%まで高まるとしている。

シリーズハイブリッドシステム「e-POWER」(左、中央)。リーフの駆動システムとバッテリー(右)(クリックして拡大)

 中国では、ヴェヌーシアブランドからEV2車種を発売するなど各ブランドが積極的にEVを投入していく。2018〜2019年には、日産自動車とヴェヌーシア、東風で6車種の電気自動車を導入する。モデルとしては、Cセグメントの他、東風汽車との合弁会社eGT New Energy Automotiveが開発するAセグメントSUVなどを展開する。

 Renault(ルノー)と日産自動車、三菱自動車のアライアンスでは、2020年までに複数のセグメントに展開可能なEV専用の共通プラットフォームを実用化するとともに、駆動用モーターとバッテリーを新規に開発し、アライアンスで共有する計画だ。

 アライアンスでは、2022年までにEV専用の共通プラットフォームをEVの70%で採用。EVのモデル数は12車種まで増やす。また、NEDCモード(新欧州ドライビングサイクル)で走行距離600kmを達成する目標だ。バッテリーについてはコストを2016年比で30%削減するとともに、15分間の急速充電で走行可能な距離をNEDCモードで現状の90kmから230kmに拡大する。

EVの使用済みバッテリーを再製品化


福島県浪江町に新設したバッテリーの再利用と再製品化に特化した工場(クリックして拡大) 出典:日産自動車

 電動車の普及によって課題となるバッテリーの再利用や再製品化に向けた取り組みも始まった。EVの買い替えによって使用済みリチウムイオン電池が増加することを見込み、日産自動車は使用済みバッテリーの再利用と再製品化に特化した工場を開設した。日本でのEV販売は、1998年の補助金交付などにより2010年ごろから本格化した。今後、買い替えによって使用済みバッテリーの回収が増加する見込み。

 日産自動車と住友商事の共同出資会社であるフォーアールエナジーが福島県浪江町に拠点を新設した。フォーアールエナジーは使用済みバッテリーの性能を短時間で測定する技術を持つ。日本全国から回収した使用済みバッテリーの再利用や再製品化に取り組む。再生したリチウムイオン電池は、EVの交換用電池として使用する他、大型蓄電システムや電動フォークリフト、電源や電線が不要な太陽光発電の外灯などで活用する。

 EVの交換用電池はリーフ向けで容量24kWhが30万円となり、今後ラインアップを拡充する。同容量の新品バッテリーは65万円なので、ユーザーは費用を大きく抑えられる。

リーフの使用済みバッテリー(左)リチウムイオン電池のセル(右)(クリックして拡大) 出典:日産自動車

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