ニュース
爪で鍵を開ける世界が実現か、3Dプリントで作るスマートネイル:組み込み開発ニュース
東芝デジタルソリューションズは、ユーザーイベント「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR 2017」において、ネイルチップのミチと協力して実証事業を進めた「オープンネイル」の成果などを紹介した。
東芝デジタルソリューションズは、ユーザーイベント「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR 2017」(2017年11月9〜10日)において、個人の指に最適なネイルチップ(つけ爪)を製作する「オープンネイル」の成果などを紹介した。
画像認識技術と3Dプリントで最適な“つけ爪”を
「オープンネイル」は、もともと東芝デジタルソリューションズとネイルチップ受注販売を行うミチが協力して取り組んだ実証実験から開始。ユーザーの爪を画像認識技術により3Dデータとして取り込み、爪にフィットするネイルチップデータを作成。3Dプリンタにより造形する。3D関連技術についてはケイズデザインラボがコンサル支援を行った。実証は2017年5月に実施した。これらの実証結果を元に、ミチでは本格的に事業化する方針とし、2017年9月からは代理店などの募集を開始している。
「オープンネイル」がユニークなのが、単純に指に最適なネイルチップを製作できるだけではなく、回路やデバイスなどを組み込むことで、IoTデバイスとしての機能なども実現することができる点である。
会場では、ネイルチップにNFC(近距離無線通信)回路などを組み込み、爪でカギをロックしたり、開けたりするデモを行っていた。ビジネス化についてはまだまだ作りこまなければならない点も多いが、技術的には爪にさまざまな付加機能を持たせることも可能だとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 機能を組み込むのではなく“縫い付ける”、回路入りパッチをパナソニックが提案
パナソニックは「CEATEC JAPAN 2017」でコンセプト展示として回路と一体化し機能を持たせたパッチ「ウェアラブルメーカーパッチ」を提案した。 - 「スマート消防服」に内蔵するウェアラブルデバイスを共同開発
インフォコムは帝人と共同で、帝人の「スマート消防服」に内蔵するセンシングデバイスを開発した。同デバイスは、温度や位置情報などのデータを管理システムに送信し、解析結果から熱中症リスクを警告するなど、消防隊員の安全管理に活用される。 - 呼吸波形を計測できるウェアラブルシャツを開発、睡眠時無呼吸症候群など向け
ミツフジは、朝日ラバー、埼玉大学と共同で、着るだけで呼吸波形を計測できる着衣型ウェアラブルデバイスの開発を開始した。睡眠ポリグラフ検査が簡単に行えるウェアラブルシステムを目指す。 - 身に着けるエアコン「ウェアコン」は実用化直前、ペルチェ素子で頸部を冷暖房
ウェアラブル環境情報ネット推進機構は、「イノベーション・ジャパン2015」において、身に着ける冷暖房装置「ウェアコン」を展示した。2016年3月をめどに製品化を検討しているという。 - ウェアラブルデバイスが変革する生産現場・保守現場の未来像
「第25回 設計・製造ソリューション展(DMS2014)」では、ウェアラブルデバイスの活用により生産や保守の“現場”を革新するさまざまなソリューションが出展された。「現場×ウェアラブル」で何が起ころうとしているのか。