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ドライバーの意思をもっと分かりやすく伝えたい、LEDで路面にクルマの動きを表示自動運転技術

三菱電機は車両の後退やドアが開くことを光で知らせる技術「安心・安全ライティング」を開発した。車両に注意喚起のマークを表示したり、路面に車両の挙動を示す図形を投影したりする。2020年度以降の事業化を目指す。

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 三菱電機は2017年10月10日、東京都内で会見を開き、車両の後退やドアが開くことを光で知らせる技術「安心・安全ライティング」を開発したと発表した。車両に注意喚起のマークを表示したり、路面に車両の挙動を示す図形を投影したりするものだ。2015年に発表した「路面ライティング」のコンセプトを量産可能な部品で実現した技術となる。

 三菱電機のプロダクトデザインやインタフェースデザインを担うデザイン研究所が開発を担当し、クルマの動きを誰にでも分かりやすく示す表示の仕方を追求した。2020年度以降の事業化に向けて、自動車メーカーへの提案を進めていく。

「安心・安全ライティング」で意思表示。後退時(左)とドアを開ける時(右)の様子(クリックして拡大)

どの角度から見ても分かるように


通常の後退灯が点灯した様子。歩きスマホの人などには気付かれにくい。そもそも、後退灯の意味を万人が理解しているとも言いにくい(クリックして拡大)

 現在のクルマは後退灯やハザードランプ、方向指示器でドライバーが運転操作の意思を示すが、「歩行者や自転車からは分かりにくい。自動運転車では、今以上に周囲とコミュニケーションを取ることが重視されるようになる」(三菱電機 デザイン研究所 産業システムデザイン部長の籠橋巧氏)。こうした背景のもと、2015年に発表したコンセプトを進化させた。

 発表した技術は、後側方が見えにくい状態での後退時や、周囲が見えにくい夜間にドアを開ける場面を想定。夜間だけでなく、昼間にも周囲に注意を促せるようにする。

 後退時にはシフトレバーの位置に合わせて後ろに下がる矢印をLEDで路面に投影する。ドアを開ける場合は、室内のドアレバーのセンサーと連動して後側方に向けて扇形の図形を光で投影するとともに、注意を促す記号を車体のLEDディスプレイに表示。ドアレバーには赤外線センサーを設置し、乗員が手をかけたことを検知する。手をかけた時には車内側でもLEDを点滅させ、乗員に注意を促す。

車両に装着したLED光源やディスプレイで図形を表示する(左、中央)。赤外線センサーでドアを開けようとしていることを検知する(右)(クリックして拡大)
明るい場所でもライティングが分かるようにした(クリックして拡大)

 表示する矢印や扇形といった図形は照射面積を大きくするとともに、どの角度から見ても明確に理解できる形状とした。開発中は、図形のデザインによって50mほど離れた時に形が見えにくかったり、角度が変わると矢印であることが分からなくなったりしたという。開発技術は、100m以内の距離であれば離れていても認識できる。海外での提案も踏まえて、地域を問わず意味が理解できるデザインとした。市場投入に当たっては、道路交通法など法規制が定める光色や明るさに適合させる。

 自動車メーカーは、歩行者や他のクルマに意思表示する自動運転車のコンセプトモデルを発表しており、外装にディスプレイを装着した例もある。車外にディスプレイを装着するに当たっては「耐熱性や表示の照度、ボディーに合わせた曲面形状の実現が課題になる」(三菱電機 デザイン研究所 産業システムデザイン部 車載情報機器グループマネジャーの松原勉氏)。これに対しては、屋外用大型LEDスクリーン「オーロラビジョン」でのノウハウが応用できるとしている。

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