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JDIがカンパニー制でスピード経営目指す、CMOに元アクア社長の伊藤嘉明氏が就任製造マネジメントニュース(2/2 ページ)

ジャパンディスプレイ(JDI)が構造改革の進展状況や、2017年10月1日からの新たな組織体制について説明。0.5〜0.6mmの狭額縁を特徴とする液晶ディスプレイ「FULL ACTIVE(フルアクティブ)」がシャオミのスマートフォン「Mi MIX2」に採用されたことも明らかにした。

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伊藤氏「スピード経営で世界に誇る技術を生かしていく」

JDIの伊藤嘉明氏
JDIの伊藤嘉明氏

 新設されたマーケティング&イノベーション担当には、執行役員 CMO(チーフマーケティングオフィサー)として伊藤嘉明氏が就任した。伊藤氏は米国デル(Dell)やレノボ(Lenovo)、アディダスジャパン、ソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントで要職を歴任し、アクア(ハイアール アジアグループ)の社長兼CEOを務めたことで知られている。同氏は「JDIの経営状況は非常に厳しいものがあるが、世界に誇る技術もたくさんある。これらの面白い技術を生かしていけるように、力を尽くしたい」と強調する。

 伊藤氏は自身の役割を進めていく上での基軸として「“第二の創業”を担うスピード改革」「モノ作りだけでなはないコト作り」「顔の見える企業コミュニケーション」の3つを挙げた。「もちろんCMOなので、各カンパニーの営業部隊と連携して行うマーケティング活動も重要だが、執行役員としてやれることはたくさんある。これまでのJDIには不足していた感のある、決定事項に対するスピードを上げてしっかりやっていけば、最高峰の技術を組みわせることでさまざまなことができる。大変わくわくしている」(伊藤氏)という。

スマートフォンのディスプレイ需要は16:9から18:9へシフト

 フルアクティブについては、2年間の開発期間を経て、2017年6月から茂原工場で生産を開始している。JDI 上席執行役員 モバイルカンパニー社長の永岡一孝氏は「2007年に登場したスマートフォンは、3〜4年ごとに進化してきた。2017年の世代では、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)のような用途をはじめ、狭額縁のフルアクティブが最適だと考えている」と語る。

スマートフォン用ディスプレイの進化
スマートフォン用ディスプレイの進化(クリックで拡大) 出典:JDI

 シャオミのMi MIX2はフルアクティブの初採用事例となるが、ディスプレイのアスペクト比は18:9だ。「今後のスマートフォン市場では、16:9からより縦長になる18:9や20:9といった需要が高まりそうだ。2017年10〜12月、2018年1〜3月には多くの中国メーカーからフルアクティブを採用したスマートフォンが出荷される。2018年は、JDIが出荷する液晶ディスプレイの半分〜7、8割がフルアクティブになるのでは」(永岡氏)という。

2017〜2018年にかけて18:9パネルの採用が拡大するという
2017〜2018年にかけて18:9パネルの採用が拡大するという(クリックで拡大) 出典:JDI
シャオミの「Mi MIX2」(右)と採用されたフルアクティブのパネル(左)
シャオミの「Mi MIX2」(右)と採用されたフルアクティブのパネル(左)。ディスプレイのアスペクト比は18:9だ(クリックで拡大) 出典:JDI

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