「LabVIEW」の次世代版を発表、プログラミングなしで計測を効率化:組み込み開発ニュース
日本ナショナルインスツルメンツは、システム開発設計ソフトウェア「LabVIEW」の次世代版「LabVIEW NXG 1.0」を発表した。プログラミング不要の新しいワークフローで、計測を効率化する。
日本ナショナルインスツルメンツは2017年5月24日、システム開発設計ソフトウェア「LabVIEW」の次世代版「LabVIEW NXG 1.0」を発表した。プログラミング不要の新しいワークフローで計測を効率化する。価格は、従来版LabVIEWの新バージョン「LabVIEW 2017」との同梱で16万9000円から。
LabVIEWは、テスト/計測/制御アプリケーション向けのシステム開発ソフトウェア。プログラミング言語の知識がなくても、計測システムを自動化できるように設計され、生産性向上や開発期間の短縮を支援する。
次世代版のLabVIEW NXG 1.0では、新しいアプローチを採用し、計測のさらなる自動化を図った。構成ベースのシステム開発設計ソフトウェアでは困難だった拡張が可能になったほか、言語学習を簡素化している。
また、プログラミング不要の新しいワークフローで計測データを収集/解析し、コードを生成する。必要なコードをバックグラウンドで構築するため、複雑なプロセスを経ずに自動化できる。例えば、テキストベースで50行に相当するようなコードも、ドラッグアンドドロップで配置できる。
さらに、エディタを刷新してLabVIEWのオープン性を拡張し、インストール後に表示言語を切り替えられるように多言語化した。他に、エディタのマイクロインタラクションの合理化、ベクトルグラフィックスに基づくユーザーインタフェースオブジェクト、拡大機能などを採用し、生産性向上につなげる。
同時に発表されたLabVIEWの新バージョンでは、大規模で複雑な分散テストや埋め込みアプリケーションの開発・実装・管理を対象とした新機能を搭載。標準のIPおよび標準の通信プロトコル(IEC 61131-3、OPC UA、セキュアなDDSメッセージ規格など)との相互運用性などが強化された。
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