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NIが自動車向けテストシステムの事業展開を拡大、「第3のHILS」も設計開発ツール(1/2 ページ)

計測モジュール「PXI」やグラフィカルシステム開発環境「LabVIEW」を展開するNational Instruments(NI)が、自動車向けテストシステムの事業展開を拡大している。富士重工業やコンチネンタルなど大手企業の採用を獲得すると同時に、今までにない「第3のHILS」を投入する方針だ。

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 計測モジュール「PXI」やグラフィカルシステム開発環境「LabVIEW」を展開するNational Instruments(NI)が、自動車向けテストシステムの事業展開を拡大している。中でも、ECU(電子制御ユニット)のテストに用いられるHILS(Hardware in the Loop Simulation)については、大手の自動車メーカーやティアサプライヤに採用されるなど、事業規模が順調に拡大している。今までにない「第3のHILS」と呼ぶ新製品の投入も予定しており、さらに採用を広げていこうとしている。

 NIは2000年代後半に、PXIに代表されるモジュール型計測器と、UIやアプリケーションの開発が容易なLabVIEWを組み合わせたHILSの事業展開を始めている。NIのHIL&テストセル担当のマーケティングディレクターを務めるIan Fountain氏は、「最近になって当社製品を用いたHILSの採用が拡大する傾向になっている。その原動力になっているのが、FPGAを搭載する『FlexRIO』を用いたモーターHILSだろう」と語る。

「XV HYBRID」のハイブリッドシステム
「XV HYBRID」のハイブリッドシステム 出典:富士重工業

 このモーターHILSを採用してハイブリッド車の開発に取り組んだのが富士重工業だ。同社は初のハイブリッド車「XV HYBRID」を2013年に発売しているが、そのハイブリッドシステムの走行用モーターを試験するのに用いられた。

 モーターHILSを採用した背景には、シミュレーション技術の進化があった。走行用モーターの動作について電磁界シミュレーションにかけたところ、実試験装置であるテストベンチのセンサーで計測できない事象が確認できたという。そして新しいセンサーに交換したところ、その事象をテストベンチで確認することができたのだ。

 そこで、その電磁界シミュレーションに用いた走行用モーターの詳細なモデルを使ったHILSで試験を行うことになったのだが、その要件に最も適していたのがFlexRIOを用いたモーターHILSだった。「FPGAを搭載するFlexRIOを用いたHILSは、試験対象となる車載システム専用の回路をFPGA上に構築できるので、一般的なCPUベースのHILSと比べて処理速度が早い。さらに、走行用モーターの詳細なモデルを利用できるレベルのDRAMを備えているのはFlexRIOくらいしかなかった」(Fountain氏)という。また、FPGAの回路プラグラミングは習熟が難しいハードウェア記述言語が必要になるが、FlexRIOはプラグラミングが容易なLabVIEWを利用できるのも開発期間の短縮に役立った。

 FlexRIOを用いたモーターHILSは、日本だけでなく、米国、欧州、中国にもユーザーがいる。ある日本のユーザーように、HILSではなく、制御モデルで仮想的な試験を行うMILS(Model in the Loop Simulation)に利用している事例もある。

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