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インダストリー4.0の地味化はいい傾向?悪い傾向?いまさら聞けない第4次産業革命(13)(3/3 ページ)

製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについてお伝えしています。第13回となる今回は、2017年4月に開催されたドイツの「ハノーバーメッセ 2017」で見えた傾向についてまとめます。

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簡単、便利で役に立つ製造業IoT

 ハノーバーメッセ2017は「地味」な一方で「シンプルだけど確実に成果が出る」という有益な展示が多かったともいえます。

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「地味だった」なんて社長に言うと、「せっかく行かせたのに」と怒られてしまいますよ


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あらあら、さっきも言ったように「地味」なのは悪い意味ではないのよ。特にグーチョキパーツのような中堅・中小企業にとっては2017年の展示の方が見るべきものがあったように思うけど。


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ええ、どういうことですか?


 ハノーバーメッセ2017では、製造業のビジネスモデルを一気に変えるような大掛かりな理想は理想として示しつつ「現実的にどこから始めるか」というようなスモールスタートが可能なシステムなども数多く出展されていました。大規模にビジネスモデル全体を変革するような取り組みは、中堅、中小製造業にとって、投資規模が大きくなり、リスクも高くなり過ぎます。そのためIoT活用に二の足を踏むというような場合も多いように思います。しかし、IoTによるサイバーフィジカルシステム(CPS)のサイクルを小さく回すシンプルなシステムであれば、メリットや収益なども読みやすく、投資規模も小さくなるために、活用することが可能となります。

 1つの例を挙げます。三菱電機とドイツのシェフラー(Schaeffler)が出展していたシンプルIoTパッケージです。これは、シェフラーのスマート振動センサーと三菱電機のPLCと表示機、制御ボックスをパッケージ化した製品で、簡単な設定で振動を指標とした機器の遠隔監視が行えるものです。値段も手頃で1プロジェクトで50〜60万円程度で導入でき、欧州では水処理場や砂糖工場、エンターテインメント施設などで既に導入されて成果が出ているといいます※)

※)関連記事:三菱電機はスマート工場基盤を訴求、欧州発のシンプルIoTも用意

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三菱電機とシェフラーの協力で展開されているシンプルなIoTパッケージ。プラグインプレイで簡単にシンプル遠隔監視が実現できる

小さくても形になりつつあるIoTの成功の芽

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確かに1つ1つは小さくて地味かもしれないけど、シンプルで簡単で価値の出しどころが見えている仕組みがいくつも出てきているというのは非常に頼もしいことだと思うわ。IoTの成功の形ができてきているということですもの。


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なるほど。確かにそうですね。こうした確実に成功する仕組みであれば、グーチョキパーツでも導入してみようという気になるし、社長にも言いやすいです。


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グーチョキパーツにもぜひ新しい成功の形を見つけてほしいわね。


 さて今回は、「ハノーバーメッセ2017」で見えた傾向についてまとめてみました。次回も「ハノーバーメッセ」で見えた傾向について、別のポイントを紹介します。

連載「いまさら聞けない第4次産業革命」の目次

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