ニュース
業務提携強化により、製造業へ包括的なプラントソリューションを提供:製造マネジメントニュース
米シーメンスPLMソフトウェアが、インドのタタコンサルタンシーサービシズとの業務提携を強化すると発表。両社の製造業の顧客に対して、製品の設計から製造、サービスまで、デジタルエンタープライズの価値を最大限に活用できるよう支援する。
米シーメンスPLMソフトウェア(シーメンスPLM)は2017年3月29日、同社の製造オペレーション管理ソフトウェア(MOM)・ポートフォリオ全体を、インドのタタコンサルタンシーサービシズ(TCS)との業務提携内容に追加したと発表した。
TCSはタタグループの一員で、ITサービスおよびITコンサルティングなどをグローバル規模で提供している。シーメンスPLMとTCSは、包括的なプラントソリューションの提供を目的として、長年にわたる戦略的提携をさらに強める。
これにより、特に製造業における両社の顧客に対して、製品の設計から生産計画、製造エンジニアリング、サービスに至るまで、デジタルエンタープライズの価値を最大限に活用できるような支援が可能になる。
また、TCSがインドのプネに開設した「TCS Plant Solutions Center of Excellence」でシーメンスの全てのソフトウェアおよびサービスを取り扱い、それらを用いた概念実証によってエンタープライズ規模でのデジタル化が製造業を変革していくことを実証する。同センターでは、最先端のPLMとMOMのソフトウェア技術を活用して、デジタルソリューションの構築およびテストができる環境を顧客に提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- シーメンスがメンターを45億ドルで買収、「デジタルエンタープライズ」加速へ
ドイツのシーメンスは、電子系設計ツールを展開する米国のメンター・グラフィックスを買収すると発表した。 - 「日本企業は本当に新興国市場に合った製品を作れているか」――タタコンサル
海外展開に早期から取り組んできた日本の製造業にとって「グローバル化」は長年取り組んできた課題である。しかし「今求められているグローバル化は過去のものとは異なる」と、タタコンサルタンシーサービシズでエンジニアリング&インダストリアルサービス事業部門副社長兼グローバルヘッドを務めるレグー・アヤスワミー氏は指摘する。 - インダストリー4.0実現に必要な要素を埋めるシーメンス、クラウド基盤なども
シーメンスは、ハノーバーメッセ2016において、同社が推進する「デジタルエンタープライズ」コンセプトを発展。新たにクラウド基盤をリリースする他、IoTの活用などで必須となるセキュリティコンセプトなどを紹介した。 - ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】
「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」という言葉をご存じだろうか? 「インダストリー4.0」は、ドイツ政府が産官学の総力を結集しモノづくりの高度化を目指す戦略的プロジェクトだ。インダストリー4.0とは何なのか。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。 - 日本の製造業はIoT活用で強い現場を生かせるか、危うい「一人インダストリー4.0」
「インダストリー4.0は生産現場だけの話ではない。設計から生産に至るまで連携を図っていく必要がある――」。東洋ビジネスエンジニアリングの年次イベント「mcframe Day 2017」のオープニングトークライブでは、製造業のIoT活用において、生産現場に活動が偏りがちな日本の現状を指摘する声が相次いだ。