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インダストリー4.0実現に必要な要素を埋めるシーメンス、クラウド基盤などもハノーバーメッセ2016(1/2 ページ)

シーメンスは、ハノーバーメッセ2016において、同社が推進する「デジタルエンタープライズ」コンセプトを発展。新たにクラウド基盤をリリースする他、IoTの活用などで必須となるセキュリティコンセプトなどを紹介した。

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 シーメンスは、ハノーバーメッセ2016(2016年4月25〜29日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において、同社が推進する新たなモノづくり基盤「デジタルエンタープライズ」コンセプトを発展。ドイツが推進する「インダストリー4.0」で描く世界の実現に向け、必要な技術要素を着実にそろえてきていることを示した。

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例年通りハノーバーメッセ2016でも全ブース中で最大の出展面積を誇るシーメンスブース

「デジタルエンタープライズ」の価値を訴求

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シーメンス 取締役のクラウス・ヘルムリッヒ氏

 インダストリー4.0でも中核を担っているシーメンスは、工場や製造現場内の制御機器などから設計環境のソフトウェアまでを総合的に自社グループ内に全て抱えていることが強みである。生産オートメーションなどのリアルの領域と、設計環境およびシミュレーションなどのバーチャルの領域を密接に関連させることができるため、このバーチャルの領域における製造プロセスの確認や分析した結果を活用できる。シーメンスではこれを「デジタルエンタープライズ」とし、価値を訴求している。

 ハノーバーメッセ2016の初日の記者会見に登壇したシーメンス 取締役のクラウス・ヘルムリッヒ(Klaus Helmrich)氏は「デジタル化と自動化、電化の動きは同じ流れで産業の全プロセスに影響を与えるようになる。シーメンスでは3つの全バリューチェーン通じてソリューションを提供できることが強みだ」と述べている。

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デジタル化、自動化、電化の3つをそれぞれカバーするシーメンスの強み(クリックで拡大)出典:シーメンス

 「デジタルエンタープライズ」は、製品を完成させるまでの全ての過程をデジタル化し、さらに製造プロセスと制御システムが連携することで、“デジタル化”により得られる高精度な分析や解析結果をバーチャルの領域で反映し、リアルの生産性を抜本的に改善することを目指したものだ。

 シーメンスでは以前から電化や、製造装置や制御技術などの自動化関連については豊富な技術やソリューションを保有していたが、2007年に米国UGSを買収し、デジタル化および製品の企画・設計領域へとカバー範囲を拡大。その後、LMSやCD-adapcoなど解析分野のソフトウェアベンダーなどの買収を重ね、デジタル分野のポートフォリオ拡大を進めてきた※)

※)関連記事:シーメンス、CAEベンダー CD-adapco買収を発表

 これらで実現を目指す姿は、製品開発から生産、販売、販売後までを通じて、情報のフィードバックが発生し、デジタル領域で自動的な最適化が実現できる世界である。

photophoto シーメンスが実現を目指す「デジタルエンタープライズ」を具体化した世界。設計プロセスと生産プロセスのデジタル上での融合や、開発、生産、販売、アフターサービスのクローズドループの実現などを提案する(クリックで拡大)出典:シーメンス

 これらを実現するための要素としてハノーバーメッセ2016では、新たにクラウド基盤の展開やセキュリティコンセプトの提案などを行った。

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