日本発のインダストリアルインターネットは医療分野から、「Brilliant Radi」:2016国際医用画像総合展(2/2 ページ)
GEヘルスケア・ジャパンは、「2016国際医用画像総合展(ITEM2016)」において、院内課題をインダストリアルインターネットで解決する「Brilliant Hospital」と、その第1弾サービスとなる放射線科向けの「Brilliant Radi」を紹介した。
「Brilliant Radi」で日勤帯の修理作業時間が約40%減少
そして、CTやMRIなど医療用画像診断機器の開発と製造を手掛けるGEヘルスケア・ジャパンが、それら医療用画像診断機器を利用している放射線科の課題を解決するために開発したのがBrilliant Radiだ。病院全体を対象とするBrilliant Hospitalの先駆けとして、国内で開発を進め、国内顧客による評価を受けている。
サービス内容としては、GEヘルスケア製医療用画像診断機器のセンサー情報をGEコマンドセンターに収集し、それらのデータ解析によって行う予知保全になる。現時点では国内向けのサービスなので、GEコマンドセンターにおけるデータ解析も国内チームが担当している。
Brilliant Radiの先行評価を行ったのが伊勢赤十字病院(三重県伊勢市)だ。外科手術時などの血管撮影に用いるアンギオシステム3台にBrilliant Radiを適用し、適用前と修理にかかる作業時間を比較した。すると、Brilliant Radiを適用した2015年は、適用前の2014年と比べて日勤帯の修理作業時間が約40%減少したという。また、日勤帯での緊急修理もゼロ時間になったとする。
伊勢赤十字病院における「Brilliant Radi」の導入効果。同病院は検査総数が年々増加しているが、修理時間の削減によって、その分検査の受け入れを増やせるようになる(クリックで拡大) 出典:GEヘルスケア・ジャパン
同病院では年間の検査総数が2011年の約1900件から2015年の約2800件と約1.5倍になっている。この状況下で、予期せぬダウンタイムをなくしたり修理時間を減らせたりできれば、より多くの患者を検査できるようになる。GEヘルスケア・ジャパンは、伊勢赤十字病院の事例をてこに、Brilliant Radiの提案活動を強化していく方針だ。
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