インダストリアルインターネットコンソーシアムが目指すもの:製造業IoT(1/4 ページ)
米国のIoT推進団体として注目を集めるインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)だが、実際にどういう方針で取り組みを進めているのだろうか。日本ナショナルインスツルメンツが開催したユーザーイベント「NIDays 2015」では、クロージングキーノートとして、IoTの産業実装を推進するインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)の日本代表を務める吉野晃生氏が登壇。IICの取り組みと日本の動きについて紹介した。本稿では、この講演の内容と吉野氏へのインタビューをお送りする。
日本ナショナルインスツルメンツが2015年10月30日に開催したユーザーイベント「NIDays 2015」では産業向けIoT(IIoT)をテーマの中核に据え、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)によるさまざまな産業の革新を実現に導く取り組みを紹介したが、クロージングキーノートとして、IoTの産業実装を推進するインダストリアルインターネットコンソーシアム(Industrial Internet Consortium、以下IIC)の日本代表を務める吉野晃生氏が登壇。IoTによる産業の変化とIICの取り組み、日本での動きについて紹介した。本稿では、この講演の内容と吉野氏へのインタビューをお送りしていく。
インダストリアルインターネットコンソーシアムとは?
IICとは、米国のAT&T、シスコ、GE、インテル、IBMの5社が設立したIoTの産業実装を目的とした団体である。設立は2014年3月で、実はドイツ連邦政府が主導するICTを活用したモノづくり革新プロジェクトである「インダストリー4.0」の活動活性化が大きな影響を与えたという。原則的にドイツ法人であることが参加の前提となっているインダストリー4.0とは異なり、IICは基本的にはオープンな団体活動であるため、多くの企業が参加しており、現在は2015年11月17日時点で220社以上が参加している。
日本からは、日立製作所、東芝、三菱電機、富士電機、富士通、NEC、富士フイルム、トヨタ自動車(米国法人)などが参加。インダストリー4.0の中核企業であるSAPやシーメンス、ロバート・ボッシュ、KUKAなども参加しており、さまざまな国際連携の場として活用が進んでいる。
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