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「つながる工場」の現実的なメリットを見せたボッシュハノーバーメッセ2016(2/2 ページ)

ドイツのRobert Boschは、ハノーバーメッセ2016において、「つながる工場」の価値を示すさまざまなソリューションを紹介した。

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人とロボットの協調を容易に実現する世界

 人とロボットの協調生産などにも多くの注目が集まっているが、ボッシュでもモバイル生産アシスタントの「APAS」シリーズを紹介。ハノーバーメッセにおいて、新バージョンとして紹介したのは、インテリジェントなネットワーク化を実現し、作業台、協調型ロボットアーム、作業指示を表示するモニターが組み合わせた作業支援システムだ。協調型ロボットアームは、通常のロボットアームに近接センサーの外皮(センサースキン)を搭載し、既存のロボットアームを簡単に「協調ロボット」に置きかえることが可能。人に接近しすぎた場合に直ちに停止できるようになっているため、防護壁を使用する必要がない。

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「APAS」シリーズで簡単に人とロボットの共同作業が可能に

 同シリーズには、自動画像処理機能を使用して表面を検査したり、構成部品に問題がないかチェックしたり、寸法を確認できたりする光学検査システムの「APAS inspector」、構成部品の接合、成形、打刻、穴あけなどを完璧にサポートする「APAS flexpress」などの機能などもある。従来はプログラミングや機器調達などで難易度が高かったスマートでフレキシブルな工場を容易に実現できることが特徴だ。

スマート工具による作業支援

 ボッシュの強みである工具をスマート化することにより組み立て品質を高めるソリューションなども展開。「Process Quality Manager」は、組み立てプロセスのデータをリアルタイムで記録・分析し、傾向や偏差を検知するソフトウェアソリューションだが、ネットワーク接続に対応可能なボッシュのコードレスナットランナー「Nexo」と組み合わせることでネジ締め工程の品質管理を行うことが可能となる。

 ネジ締め工程中のトルクを記録し、このデータを「Process Quality Manager」に送信できるため、ネジ締め工程が正しく実施されたかどうかをリアルタイムで識別できる。不具合があった場合にはそれをすぐに示すことができる。また、生成されたデータは、チャートや図として分かりやすく表示し、製造工程の進捗をリアルタイムで把握できる。潜在的なリコール回避やダウンタイム削減につなげることができるという。

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工具のスマート化により組み立て工程の品質管理を実現。赤丸部分の赤いランプが点灯すれば正しくネジ締めできていないということ。リアルタイムで作業の不備を発見できる

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