コースレイアウト全面変更、新難所では「新幹線」が走る〜ETロボコン2015チャンピオンシップ大会〜:ETロボコン2015(4/5 ページ)
プラットフォームの移行期を迎えたETロボコン。2015年大会はコースレイアウトが全面変更され、「新幹線を越える」難所も加わった。各チームの奮戦を、動画とともに紹介する。
イノベーター部門では、当たり前ながら、この「パフォーマンスで成功する」ということが非常に重要だ。テーマは面白くても、当日のパフォーマンスがうまくいかないと、競技審査の点数は伸びない。これでは上位入賞は難しいので、環境が多少違っても問題無く動けるロバスト性も必要だ。
そういう意味では、「Joker 艮」(東北大学大学院 情報科学研究科)はもったいなかった。同チームは、地元仙台の“ギンナン問題”を解決するというテーマで、落ちてくるギンナンをキャッチする「チョウキャッチ」と、落ちているギンナンを拾い集める「チョウクリーン」の2台を開発した。
パフォーマンスでは、チョウキャッチの高速な全方向移動が見どころだったのだが、なぜかほぼ動かず。落下してくる“ギンナン”を、1つも取ることができなかった。企画審査が3位だっただけに、これは非常に惜しかったところだ。
また、ロボットの意味はほとんど無かったものの、面白かったのが「ほぼ組T」(日立製作所 研究開発グループ)のスマートデバイス充電サービスプラットフォーム「PoiDeCo(ポイデコ)」だ。なんと事業計画まで考えているとのことで、既に特許も出願しているという。
スマホ利用者にとって、バッテリー切れは深刻な問題だ。このPoiDeCoのポイントは、店舗などの事業者が充電用の電力を提供すると同時に、USB経由で利用者のスマホの状態を制御できるようにすること。映画館ではマナーモードに変更させるなど、場所に合わせた適切な設定にすることができて、事業者側にも大きなメリットがある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ETロボコンに「動く難所」登場、プレゼン力も問われる大会に
組込みシステム技術協会がロボット競技会「ETロボコン2015」の開催概要を発表した。新走行体「EV3」が利用可能になる他、「動く難所」の登場も予告されるなど、見どころが多い大会になりそうだ。 - 前代未聞の“仕様変更(しかも当日朝)”付きレースをどうクリアする 〜 ETロボコン2014チャンピオンシップ大会〜
前大会で「企画できるエンジニア」クラスが設けられ、より柔軟性を求められるようになったETロボコンだが、今回は「直前の仕様変更に耐えられる」保守運用力を要求されるクラスまで新設された。新型走行体を使ったクラスの様子まで、動画を交えて紹介する。 - 魅せる! 笑わせる! 新設「アーキテクト部門」に大注目 〜ETロボコン2013チャンピオンシップ大会〜
「アーキテクト部門」が新設され、2部門制に生まれ変わった「ETロボコン2013」のチャンピオンシップ大会がパシフィコ横浜で開催された。今回も多数の画像と動画を交えて見どころをくまなくリポートする! - リタイア続出! “魔の第1コーナー”で一体何が? 〜 ETロボコン2012チャンピオンシップ大会〜
パシフィコ横浜で開催された「ETソフトウェアデザインロボットコンテスト(ETロボコン)」のチャンピオンシップ大会(競技会)の模様を、多数の画像と動画を交えてリポートする!