日本語対応した「Fusion 360」で「ミニ四駆」のキャビンをモデリング!:無償3次元CADによる「ミニ四駆」ボディ設計講座(4)(6/6 ページ)
タミヤの「ミニ四駆」を題材に、無償3次元CADでミニ四駆の“オリジナルボディ”を3Dモデリングし、3Dプリンタで出力するまでを解説する連載。第4回では、クルマのフロント/キャビンなどを作成しながら、3Dモデルの一部消去、結合などを解説する。
フロントガラスの形状を整える
まだ全体のスキャン形状と異なる部分はいろいろと残っていますが、その前にフロントガラスの形状を調整していきましょう。
画面をコントロールポイント表示に切り替え、[Edit Form(フォームを編集)]からフロントガラスの中央側フェースを手前(−Y方向)に5mm移動します(図21)。
フロントガラスの形状には直接関係ありませんが、ボディ中央を横断するエッジは後方にあった方が、全体の形のバランスが良くなるので、[Edit Form(フォームを編集)]で対象となる複数エッジを後方(+Y方向)に7mm移動させておきましょう。なお、図22のように、一連の横断するエッジを全選択する際には、どこかのエッジをダブルクリックするだけで全て選択できます。
次に、図23のようにフロントガラスの上にある2エッジを後方(+Y方向)に15mm移動します。その後、外側の頂点を選択し、後方に5mm移動させましょう。これで、フロントガラスのような斜面ができます。使用する機能は同様に[Edit Form(フォームを編集)]です。
[Alt]+[3]でポリゴンメッシュ表示に切り替えて形状を確認します。図24のようにフロントガラスの形状がスキャンモデルに近づいていることが分かります。
キャビン側面の窓も表現しよう
次のステップとして、キャビン側面の窓の位置と傾きを調整します。その前に、形状を近づけるべく、ボディセンターのエッジから1つ外側にある複数エッジを図25のように[Edit Form(フォームを編集)]を使用して−X方向へ3mm移動しておきましょう。
完了したら、図26のようにエッジを選択し、[Edit Form(フォームを編集)]を使用して−X方向へ5mm移動します。
[Alt] +[3]でポリゴンメッシュ表示にし、形状を確認してみましょう。ボディのフロント部分、フロントガラスを含むキャビン部分の形状ができてきているのが分かると思います(図27)。
今回は[Edit Form(フォームを編集)]以外に、[Merge Edge(エッジを結合)]と[Delete(削除)]機能を使用して、ボディ後部のおおまかな形状を作りました。この方法はいろいろと応用できるので、ぜひさまざまな場面で使ってみてください。
それでは、次回の連載でまたお会いしましょう! (次回に続く)
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