ヘルスケア事業強化に向け、子会社の製造部門を統合し製造子会社を新設:医療機器ニュース
日立製作所は、ヘルスケア事業の強化・成長に向け、子会社である日立メディコおよび日立アロカメディカルを吸収合併すると発表した。同時に、両子会社の製造部門を統合し、2016年4月1日付で製造子会社を設立する。
日立製作所(以下、日立)は2015年7月21日、ヘルスケア事業の強化・成長に向け、子会社である日立メディコおよび日立アロカメディカルを吸収合併すると発表した。同時に、両子会社の製造部門を統合し、2016年4月1日付で製造子会社を設立する。
先進国での高齢化・慢性疾患の増加、新興国での医療水準の向上などに伴い、医療関連市場は今後、年率5%以上の成長が見込まれている。日立では、ヘルスケア事業拡大のため、2011年に日立メディコがアロカ(現・日立アロカメディカル)を子会社化、2014年に日立が日立メディコを子会社化。また、2014年にはヘルスケアグループと社内カンパニーであるヘルスケアを新設し、2015年4月から日立メディコと日立アロカメディカルの一体運営を行うなど、事業の強化に取り組んできた。
今回の再編により、日立、日立メディコ、日立アロカメディカルで重複している国内外の拠点を集約・効率化し、経営の完全一体化を進めていく。また、製造子会社を設立することで、日立メディコと日立アロカメディカルの製造コア技術、ノウハウを融合し、製品競争力の向上を図るとしている。
新設する製造子会社「日立ヘルスケア・マニュファクチャリング(仮称)」では、医療機器、医用分析装置、汎用分析装置、医療情報システムなどを製造する。拠点は千葉県柏市、同茂原市、東京都青梅市、同国分寺市の4カ所で、従業員は約700人の予定だという。
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