ニュース
“体験”を軸にビジネス基盤の提供を狙うダッソー、競合CADとの連携も可能に:製造ITニュース(2/2 ページ)
ダッソー・システムズは年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE FORUM JAPAN 2015」を開催。それに先立ちフランス本社の社長兼CEOのベルナール・シャーレス氏が記者会見を行い、製造業を取り巻く環境の変化と同社の取り組みについて説明した。
競合CADも読み込める「パワーバイ」
これらの例として、3Dエクスペリエンス・プラットフォームに新たな機能として組み込んだのが「パワーバイ」だ。
パワーバイは、3Dエクスペリエンス・プラットフォーム内で、さまざまなアプリケーションと連携し、これらのデータを共有できるようにする機能のこと。例えば、CADデータを含むあらゆるデータを取り込み、さらにこれらのデータを3Dエクスペリエンス・プラットフォーム上から検索して簡単にアクセスするようなことができる。また、同社の競合ベンダーのCADアプリケーションを開き、アプリケーション内で編集し、そのデータを3Dエクスペリエンス・プラットフォームで保存・共有するというような使い方も可能だという。
メンギニ氏は「“体験”を基軸にした経済では、技術だけがイノベーションにつながるわけではない。そのため技術者だけでなく、さまざまな役割の人々がイノベーションにつながる何かを生み出す可能性がある。そういう意味で人々の協力や連携が従来以上に重要になってくる。これらを実現するためには、デジタル基盤はこれらのすき間をなくし、シームレスにつながれるようにしなければならない」と語っている。
関連記事
- “体験経済”時代のプラットフォームを目指すダッソー、カバー領域をさらに拡大
ダッソー・システムズは年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE FORUM JAPAN 2014」を開催。それに先立ちフランス本社の社長兼CEOのベルナール・シャーレス氏が記者会見を行い、製造業を取り巻く環境の変化と同社の取り組みについて説明した。 - 設計だけでなく「経営改革」に貢献! “ビジネス”パートナーを目指すダッソー
ダッソーは、2015年の事業方針説明会を開催。2015年は新たに製品設計や生産領域だけでなく「経営改革」に対する提案を強化し国内のコンサルティングファームとの提携を進めていく方針を示した。また同社が注力する3Dエクスペリエンス・プラットフォームを基軸に、他社のCAD製品でも利用できるようなオープン化を進めていく方針を示した。 - IoTで生み出す“デジタルの双子”、新たに解析企業の買収なども発表
米国の大手CAD/PLMベンダーであるPTCおよび同社傘下でIoTプラットフォームを展開するThingWorxは2015年5月4〜7日(現地時間)、米国マサチューセッツ州ボストンにおいてユーザーカンファレンス「LiveWorx 2015」を開催。基調講演に立ったPTC社長兼CEOのジェームズ・ヘプルマン氏は、IoTによる産業の変化を強調するとともに、新たに解析企業大手のColdLightを買収したことを明らかにした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.