金属3Dプリンタでバルブ部品の「製造」を開始――GEオイル&ガス:FAニュース
GEオイル&ガスは、新潟県刈羽村の刈羽事業所に金属光造形複合加工機(3Dプリンタ)を導入し、エネルギー産業用プラントにおける特殊仕様のコントロールバルブ部品の「製造」を開始した。
GEオイル&ガスは2015年2月26日、新潟県刈羽郡の刈羽事業所に金属光造形複合加工機(3Dプリンタ)を導入し、エネルギー産業用プラントにおいて使用される特殊仕様のコントロールバルブ部品の「製造」を開始したと発表した。3Dプリンタは従来、試作用途や金型製造など間接品の製作で用いられることが多かったが、同社で導入した金属3Dプリンタにより製作したバルブをそのまま産業用プラントで利用するという。
GEでは、これまでにも米国本社で航空機エンジンの部品製造で金属加工用の3Dプリンタを利用してきた(関連記事:GEが100年にわたりイノベーションを生み続けられる秘訣とは)。また、日本でもGEヘルスケアの日野工場にて樹脂加工用の3Dプリンタを導入・活用するなど、新たなモノづくりへの積極的な取り組みを見せている。ただ、日本においてGEが金属3Dプリンタを導入するのは今回が初めてだという。
同社は金属3Dプリンタを使用するメリットとして、中空構造など複雑な形状のバルブ製作が可能になる点や、一体成型が可能である点などを挙げる。これらにより、従来の製造方法では約3カ月必要だった特殊形状の部品製造が約2週間で可能となるなど、納期の短縮化や製造コストの低減を実現できるとしている(関連記事:足し引き自在で効果は無限大! 金属3Dプリンタと切削加工の複合機投入が本格化)。
今回導入した金属3Dプリンタは、ファイバーレーザーによる積層造形とマシニングセンターによる金属切削加工という工程を1台で実現する松浦機械製作所の「LUMEX Avance-25」だという。レーザーには、Yb(イッテルビウム)ファイバーレーザーを使用しており、レーザー出力は400W、最大工作物寸法は250×250×150mmとなっている。
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