「GT-R LM NISMO」はV6ツインターボのガソリンFF、ル・マン最高峰クラスに挑む:モータースポーツ
日産自動車は、米国のアメリカンフットボール・NFLの年間王者決定戦「スーパーボウル」のテレビCMで、2015年シーズンの「ル・マン24時間レース」参戦車両である「NISSAN GT-R LM NISMO」を発表。V型6気筒の排気量3l(リットル)ガソリンツインターボエンジンとエネルギー回生システムを搭載したフロントエンジン・前輪駆動車となっている。
日産自動車は2015年2月1日(米国時間)、米国のアメリカンフットボール・NFLの年間王者決定戦「スーパーボウル」のテレビCMで、2015年シーズンの「ル・マン24時間レース」参戦車両である「NISSAN GT-R LM NISMO」を発表した。
スーパーボウルのテレビ中継は、米国で最も視聴者数が多いことで知られている。日産自動車は、そのテレビCM「父親とともに(WITHDAD)」の中で、レーシングドライバーの父親が走行するシーンでNISSAN GT-R LM NISMOの姿を披露した。
NISSAN GT-R LM NISMOは、FIA世界耐久選手権(WEC)の最高峰クラスとなるLMP1(Le Mans Prototype 1)で参戦する。2015年シーズンは、英国のシルバーストンで2015年4月12日に開幕し、ベルギーのスパ、ル・マン、ドイツのニュルブルクリンクを経て、米国、日本、中国、そして中東を転戦することになる。
NISSAN GT-R LM NISMOは、日産がレースのレギュレーションを「革新的方法」(同社)で解釈し、V型6気筒の排気量3l(リットル)ガソリンツインターボエンジンとエネルギー回生システムを搭載したフロントエンジン・前輪駆動車だという。
日産自動車は、2014年のル・マン24時間レースに、電動レースカー「ZEOD RC(Zero Emission On Demand Racing Car)」で参戦している。このときの参戦カテゴリーは、革新的で新しい技術を紹介する車両のための「ガレージ56」枠だったが、「ZEOD RCは、日産自動車のLMP1復帰に向けた一環」(同社)としていた。
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