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“スーパーカブのカタチ”が乗り物初の立体商標登録へ:知財ニュース
ホンダが全世界で展開する二輪車「スーパーカブ」の形状が特許庁から立体商標として登録されることが決まった。乗り物自体の形状が立体商標登録されるのは「日本で初めて」(ホンダ)となる。
ホンダは2014年5月26日、「スーパーカブ」の形状が特許庁から立体商標として登録されたことを明らかにした。「二輪車としてはもとより自動車としても、その乗り物自体の形状が立体商標登録されるのは日本で初めて」(ホンダ)であるという。
スーパーカブは、累計生産台数が8700万台以上(2014年3月時点で)に達し、現在まで160カ国以上で販売される世界で最も多く生産されている二輪車(ホンダ調べ)だ。1958年の生誕から50年以上の間、機能的な向上を図りつつも、一貫したデザインコンセプトを守り続けていることが特徴。その結果として、デザインだけでホンダの製品であると認識できることが特許庁の審査で認められ、今回立体商標登録が認可されることになった。
立体商標登録は、イメージキャラクターや菓子・飲料水の容器など立体的な形状に対して認められる商標権で日本では1997年から登録可能となった。従来は不二家の「ペコちゃん人形」やケンタッキーフライドチキンの「カーネルサンダース」などのイメージキャラクターなどで採用されるケースが多く、工業製品のデザインが認可されたのは珍しい事例となる。
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