【ETWest2011】震災復興への取り組みを広くアピール!! TOHOKUパビリオン:組み込みイベントレポート(2/2 ページ)
先に行われた「Embedded Technology West 2011/組込み総合技術展 関西」では、宮城県と岩手県に拠点を置く企業5社が「TOHOKUパビリオン」に出展。震災に負けない力強い姿勢で、自社の技術力をアピールしていた。
エネルギーの見える化ソリューション、産業用ロボットやサービスロボットも!
その他、TOHOKUパビリオンでは、エネルギーの見える化ソリューションや、外観検査用産業ロボット、富士ソフトのヒューマノイド「PALRO」の展示デモも行われていた。
岩手県に拠点を置くエボテックは、“ホームネットワーク”をテーマに、情報端末を用いたエネルギーの見える化ソリューションを提案していた。
展示会場では、扇風機とライトの消費電力などを大崎電機工業の「ワットチェッカー(MWC-01)」「エネドック(TEM-W)」で計測し、その情報をIPルータに飛ばし、専用の表示端末(Linuxベース)で消費電力をモニタリングしていた。説明員は「さらにソリューションとしての完成度を上げていき、表示端末の画面サイズも大型のものにしていきたい」と今後の展望について語っていた。
バイスリープロジェクツ(宮城県)の外観検査用産業ロボットは、東北大学で研究されたアルゴリズムを具現化した画像処理ソフトウェアが組み込まれたプロトタイプ(「平成22年度 戦略的基盤技術高度化支援事業」採択プロジェクト)。展示会場では、アルファベットが記載されたブロックの中からあらかじめ設定されたものを抜き出し、反対側のレーンに置くデモを実演していた(以下、動画参照)。また、同社は組み込みLinuxとOpenCV(Intel Open Source Computer Vision Library)で実現する「低価格画像処理システム」の展示デモも行っていた。「オープンソースのソフトウェアを用い、機器構成も数万円で全て手に入るので、非常に安価に画像処理システムを構築できる」(説明員)。
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@IT MONOistの記事でも何度か登場しているPALRO(関連記事)。このPALROが搭載しているコミュニケーション、移動、人感、学習といった各機能・知能を実現するソフトウェアの開発に、富士ソフトのグループ会社であるサイバーコム(宮城県)の技術者が開発当初から現在に至るまで参画しているそうだ。説明員は「PALROの開発で培われた当社の知能化技術ソリューションを、今後さまざまな分野にも展開していきたい」と話していた。
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⇒ | サイバーコム |
TOHOKUパビリオンに出展していたどの企業も、震災当日から数週間は交通機関/物流などがマヒし、混乱した状態(出社も難しい状態)が続いたが、幸いにして内陸に位置していたため、壊滅的な被害には遭わなかったという。今では震災の影響で遅れてしまった開発を急ピッチで進めているとのことで、多少のビジネス機会の損失などはあったかもしれないが、徐々に(既に!?)これまでの日常を取り戻しつつあるように感じた。
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