国内初、EV電池の商業リサイクルプラント完成、レアメタルの回収を加速:工場ニュース
住友金属鉱山は、愛媛県に国内初となる商業規模の車載用電池リサイクルプラントが完成したと発表した。同プラントでは、電気自動車に搭載されたリチウムイオン二次電池のリサイクルをリサイクルし、レアメタルを回収する。
住友金属鉱山は2026年9月14日、東予工場(愛媛県西条市)とニッケル工場(愛媛県新居浜市)で建設していた電池リサイクルプラントの竣工記念式典を、同月11日に東予工場内で開催したと発表した。
不純物を多く含む原料も効率的に処理可能
商業規模で国内初(同社調べ)となる今回のリサイクルプラントは、使用済みの車載用電池などからレアメタルであるニッケル、コバルト、リチウムと、ベースメタルである銅を再資源化するための施設で、電池セル換算で年間約1万トンの原料処理能力を備えている。
同プラントでは、使用済み電池を無害化、破砕、選別して得られる濃縮物「ブラックマス」を原料として、東予工場内の乾式工程とニッケル工場内の湿式工程、関東電化工業の高純度リチウムリサイクル工程を組み合わせることで、不純物を多く含む原料も効率的に処理できる。
乾式工程は、高温の炉で原材料を溶融した状態で化学反応を進行させ、目的金属を分離、回収、製錬する方法だ。湿式工程とは、酸やアルカリなどの水溶液中で化学反応を進行させ、目的金属を分離、回収、製錬する方法を指す。
現在、試運転を行っている同プラントで回収されたニッケルとコバルトは、高純度のニッケル/コバルト混合液として磯浦工場(愛媛県新居浜市)に運ばれ、リサイクル金属を含む電池材料(正極材)の原料として再利用される。
住友金属鉱山は、電気自動車(BEV)をはじめとする電動車(xEV)に搭載されたリチウムイオン二次電池などが、本プラントのリサイクル工程を経て、再び電池材料となる「電池 to 電池」の水平リサイクルの実現を目指す。今後も限りある金属資源の有効活用に積極的に取り組み、循環型社会への貢献を目指す。
なお、同プラントは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金事業」の支援を受けている。
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