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転移温度を40K向上、九工大がイットリウム系超伝導体で130K達成:研究開発の最前線
九州工業大学は、高圧下でせん断ひずみを注入して新物質を合成する「高圧ねじり合成法」を用いて、高温銅酸化物超伝導体の合成に成功したと発表した。イットリウム系銅酸化物超伝導体の超伝導転移温度が、従来より約40K上昇した。
九州工業大学は2026年8月26日、高圧下でせん断ひずみを注入して新物質を合成する「高圧ねじり合成法」を用いて、高温銅酸化物超伝導体の合成に成功したと発表した。イットリウム系銅酸化物超伝導体の超伝導転移温度が、従来より約40K上昇した。福岡大学との共同研究による成果だ。
銅酸化物超伝導体は、液体窒素温度以上の超伝導転移温度を発現する物質だ。中でも、水銀元素を含む銅酸化物超伝導体は、高い超伝導転移温度を発現する。送電材や超伝導磁石の線材には、磁場への耐性と大きな電流密度を有する、超伝導転移温度が93Kのイットリウム元素を含む銅酸化物超伝導体(YBa2Cu3O7-δ)が利用されようとしている。
研究では、熱エネルギーの代わりに仕事エネルギーを用いて物質を創製する「高圧ひずみ合成法」を用いて、これまでにない構造のYBa2Cu3O7-δを合成した。
具体的には、高圧ひずみ合成後に低温で熱処理し、酸素量を変化させて130K級の超伝導転移温度を達成した。従来の約90Kに比べ、超伝導転移温度を約40K高めている。
今回の成果は、超伝導性や磁性、誘電性など電子に起因する機能の向上や制御を目指す、高圧ひずみ合成法の潜在性を示すものとなる。また、液体窒素温度77Kを50K以上も上回る超伝導転移温度を発現しており、社会実装による波及効果が期待される。
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