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血流を電波で観測、非接触の心拍センサーを九工大が展示CEATEC 2014

九州工業大学は、「CEATEC JAPAN 2014」で、非接触の心拍センサーを参考出展した。血液の動きを電波の反射を利用して検知するもので、体動の他、心拍と呼吸数も算出できる。介護などの用途を想定する。

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 九州工業大学は「CEATEC JAPAN 2014」(シーテック ジャパン/2014年10月7〜11日)で、非接触の体動・心拍センサーを参考出展した。同センサーは、血流の動きを電波で見るもの。人体は電波を吸収するが、吸収の割合は血流によってわずかに変化する。その変化を電波の反射から算出し、体が動いていることを検知したり、心拍を計測したりする仕組みだ。

 具体的には、100kHzのパルスを生成して高調波を発生させ、100MHz付近の高調波でアンテナの反射係数を測定する。心拍が分かれば呼吸数も割り出せるので、非接触の体動・心拍・呼吸センサーを実現できる。九州工業大学 産学連携推進センターの佐藤寧教授によれば、こうした仕組みを利用した非接触センサーは、まだどこも実用化していないという。

左=非接触の心拍センサーの試作品。全体の大きさは7cm角程度。右=電波を利用して血流の動きを検知する仕組み(クリックで拡大)

 九州工業大学は、病院での生体情報モニタリングや、高齢者がいる家庭での見守りシステムといった用途を想定している。非接触センサーのためさまざまな場所に取り付けやすいことに加え、100MHzを利用するので、500円程度の低価格でセンサーを製造できるのも大きな利点だ。

 佐藤教授によると、同心拍センサーで計測した心拍数は、心電計を使って計測した場合に比べて±10%程度の誤差があるという。今後は、血圧も計測できるように開発を進めていく。同教授は、「体動、心拍、呼吸に加えて血圧も測定できるようになると、応用できる用途が増える」と述べている。

CEATEC JAPAN 2014(CEATEC 2014)

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