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太陽HDと東北大、次世代基板向けPPE材料の耐溶剤性メカニズム解明研究開発の最前線

太陽ホールディングスは東北大学との共同研究で、高周波基板向け反応性PPE材料が熱硬化後に高い耐溶剤性を示すメカニズムを解明した。実験とシミュレーションを組み合わせ、3次元ネットワーク構造の形成過程を可視化。次世代電子材料の開発を大きく加速させる成果として注目されている。

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 太陽ホールディングスは2026年8月5日、反応性アリル基を導入した高周波電子基板向けポリフェニレンエーテル(PPE)材料が、熱硬化後に高い耐溶剤性を示すメカニズムを解明したと発表した。東北大学との共同研究による成果だ。

 研究では、実験評価と熱硬化系シミュレーションを組み合わせ、同社が開発した反応性PPE材料を対象に、硬化後のフィルム形状、溶媒浸漬後の成分溶出、相分離構造を評価した。

 具体的には、反応性PPEを、熱硬化性成分のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)と組み合わせて硬化させた。その結果、非反応性PPEを用いた場合に比べ、溶媒中でもフィルム形状が保持され、成分溶出の抑制を確認した。

 また、東北大学が開発した熱硬化系の散逸粒子動力学(DPD)シミュレーションを適用して、硬化反応中の相分離とネットワーク形成の過程を可視化した。反応性PPEでは、PPE鎖がTAICの硬化ネットワークに取り込まれ、3次元的に連続したネットワーク構造が形成されることが示唆された。このネットワーク形成が、溶媒中の形状保持に寄与すると考えられる。

反応性PPEによる3次元ネットワーク形成と耐溶剤性向上のメカニズム
反応性PPEによる3次元ネットワーク形成と耐溶剤性向上のメカニズム 出所:太陽ホールディングス

 最終的な内部構造は、硬化反応の進行に伴って分子の動きやすさが低下し、成分同士の拡散時間と構造が固定化されるタイミングの競合で決まることも分かった。

 今後は、研究で示した熱硬化系シミュレーション技術を活用し、分子設計、硬化反応、相分離構造、最終物性をつなぐ材料開発手法として発展させる。実験だけでは捉えにくい材料内部の構造形成過程を可視化し、次世代電子材料の開発を加速させることが期待される。

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