OKI、生成AIを活用した顧客課題分析システムを開発 顧客提案活動の高度化を推進:製造ITニュース
OKIは、生成AIを活用した顧客課題分析AIシステム「議事プロAI」を開発したと発表した。同システムは2026年9月1日からEMS関連業務へ試験導入を開始し、2027年4月に「まるごとEMS」顧客向け事業へ本格導入を予定している。
OKIは2026年8月20日、生成AI(人工知能)を活用した顧客課題分析AIシステム「議事プロAI」を開発したと発表した。同システムは同年9月1日からEMS(生産受託サービス)関連業務へ試験導入を開始し、2027年4月に「まるごとEMS」顧客向け事業へ本格導入を予定している。
議事プロAIは会議の文字起こしテキストから議事録情報の作成支援や登録、検索、要約を一元化し、過去の議事録や顧客関連の公開情報を基に顧客固有の課題を分析して、対策案の提示が可能だ。これにより、同システムが整理/分析した情報をOKIの営業や技術、製造、品質保証などの専門家の知見と組み合わせることで、顧客ごとの状況に応じた実効性の高い提案を目指す。
同システムは、まず会議の文字起こしテキストを生成AIで解析し、決定事項、タスク、顧客の要望、課題、懸念事項などを抽出/構造化する。その後、新たに登録された議事録と顧客ごとに蓄積された過去の議事録を横断的に分析することで、分散していた論点や継続課題を整理し、必要な対応や期限、担当を明確化する。併せて、社内に蓄積されている類似案件のノウハウや顧客企業の業種/市場環境などの公開情報も活用し、顧客特性に合わせたリスク分析と対策案の提示を支援する。
OKI EMS事業推進部 業務改革チームの向井陸氏は「議事プロAIは2025年末頃から開発を始めている。まずはEMS事業の営業部門から同システムを展開して、最終的には他の部署への展開も検討している」と語る。
生成された分析結果は、OKIの営業や技術、製造、品質保証などの専門家が確認を行う。EMS事業で培った設計、調達、生産などの知見を加味して実現可能性を検証し、その後顧客提案に反映する。
向井氏は「2026年5月に発表した、緊急案件の兆候把握や対応タスクの自動抽出、優先度が高い案件を数値化して管理可能なシステム『AI Task Navigator』と、議事プロAIを連携させる予定だ。これにより、議事プロAIが抽出した課題や対策案を、AI Task Navigatorによって対応事項や担当者、期限といった項目から優先順位を決めて整理し、スピード感を持った顧客提案が可能になる」と強調する。
OKIでは、顧客との会議における議事録や対応履歴、関連資料が分散しており、案件ごとの論点や対応状況の把握に時間を要していた。過去の要望や懸念事項が複数の議事録にまたがって蓄積されるため、情報の探索や整理に時間を要してしまい、結果的に対応漏れや認識のずれが発生する恐れがあった。加えて、近年では顧客企業を取り巻く事業環境の変化を踏まえて、公開情報や過去の案件の知見を反映した、より迅速で具体的な提案が求められている。
このような課題を解決するために、OKIは会議情報と社内外の知見を横断的に活用して、顧客提案活動を支援する議事プロAIを開発した。同社は今後も現場に蓄積されている非構造化データとAIを組み合わせた現場起点の業務変革を進め、まるごとEMS顧客の納期短縮や提案活動の高度化、顧客満足度の向上を目指す方針だ。向井氏は「顧客の数がかなり増えており、提案活動を満足に行えていないという現状がある。そのため、議事プロAIを活用して顧客に対する提案数を倍以上に増やしていきたい」と抱負を述べた。
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