日本化学工業は2026年8月10日、福島第二工場(福島県三春町)で、高純度赤燐の生産設備を増強することを決定したと発表した。
2027年度の稼働開始を予定
高純度赤燐は、半導体ドーパント材料や、光通信に用いられるインジウムリン(InP)系化合物半導体の材料として採用されている。近年、生成AI(人工知能)の普及やAIデータセンターの拡大を背景に、情報通信の高速化/大容量化が進んでいる。InP系化合物半導体は、高速光通信を支える受発光素子などに用いられており、その原料となる高純度赤燐についても、中長期的な需要拡大が見込まれている。
一方、ホスフィン(水素化リン)技術を核とする独自の一貫製造技術と、長年にわたり培ってきた精製技術、品質管理技術および製造ノウハウを生かし、同社は純度99.9999%(6N)の高純度赤燐を製造している。高度な精製技術と厳格な品質管理が求められる同製品を長年にわたり供給し、国内外の顧客の需要に応えてきたという。
今回の能力増強は、拡大する需要への対応と安定供給体制のさらなる強化を目的としている。この設備増強により、高純度赤燐の生産能力は現行比で約60%増加する見込みだ。設備の増強は2027年度に完了し、年度内の稼働開始を予定している。
さらに、市場の成長スピードや顧客の中長期的な需要拡大を見据え、生産能力の拡充、生産基盤の高度化およびサプライチェーン全体の強靭化に向けた取り組みも進めている。
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