管理職の約76%が「品質改善課題」を認識 経営層と現場の間にあるギャップとは:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
日本能率協会総合研究所(JMAR)は、製造業上場企業の生産/製造/開発/営業現場で働く従業員1200人を対象に実施した「第4回 従業員の品質意識」アンケート調査の結果を公表した。管理職の76%が「職場の品質改善課題」を認識しており、改善が進まない背景には「経営層の姿勢」が影響していることがアンケート調査で判明した。
品質改善が進まない理由は「経営層の姿勢」にあり
「求められる品質実現のために、改善効果が一番大きいもの」として、「近年の品質に関する否定的な経験」をまとめた結果によると、「経営層の姿勢」に関する否定的な経験を挙げた人が多く、その数は合計40.6%であった。このうち、「経営層の品質上の懸念より短期的な売上・利益・納期を優先する姿勢」と回答した人が13.7%と一番多く、その次に「経営層の品質活動を投資ではなくコストと見る姿勢」が10.7%、「経営層の現場の品質課題を軽視する姿勢」が9.8%、「経営層に品質に関する悪い話を伝えにくい雰囲気」が6.4%と続いた。
自由記述による回答でも経営層の姿勢に対する言及が多く、「言葉では品質は全てにおいて優先すると言っているが、実際にはお金の方が大事な経営層が多く抜本的な対策を織り込めずその場凌ぎになってしまうケースが多い(生産・製造、部長クラス)」「納期、売上と品質がぶつかった時、きちんとトップ指示で品質を優先させるなら、そう明言する文化が育ってほしい。(開発、課長クラス)」といった回答が挙がった。
また、「現場や営業部門で寄せられる声と、技術・生産部門の前提がかみ合っていないことが多く、部門を超えた情報共有やその仕組みを全社的に設定してほしい。営業部門と生産部門と開発部門が遠い。(営業、課長クラス)」といった部門間連携に対する回答も見られた。
品質問題の発生懸念は従業員のエンゲージメントに大きく影響
「今後会社では、対外的な品質問題は起こらないと思う」という設問に対し、懸念なしと回答した人は37.8%となり、懸念ありと回答した人は16.8%であった。このうち懸念ありと回答した人は会社に対する否定的な回答が多くなり、「あなたは、会社の品質に誇りをもっている」という設問では否定的な回答が42.1%、「会社の将来は明るいと思う」という設問では否定的な回答が49.5%となった。
このことから、品質問題発生懸念は従業員のエンゲージメントへ影響を与えることが考えられる。雇用や離職への影響の可能性も考慮し、品質問題発生懸念を重要な経営課題として位置付ける必要がある。
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