国内最大級の500kW純水素燃料電池設備が平塚で稼働:脱炭素(2/2 ページ)
田中貴金属工業は、湘南工場(神奈川県平塚市)で国内最大級となる出力500kWの純水素燃料電池発電設備「TANAKA H2 Nexus」を稼働させた。その特徴や機能とは……。
採用されている純水素燃料電池システム
TANAKA H2 Nexusは、東芝製の純水素燃料電池システム「H2ReX」の第3世代が採用されている。H2ReXのサイズは幅2.8×奥行き2.0×高さ1.9mで、体積は11m3で、重さは4.5トン(t)だ。東芝 エネルギーアグリゲーション事業部 バイスプレジデントの河原慈大氏は「H2ReXの標準サイズは1モジュール当たりの発電能力が100kWで、これを連結してMW級の発電能力にもできる。現在のTANAKA H2 Nexusは、この100kWモジュールを5ラインで並べたものだ」とコメントした。
同システムは、週1回の起動停止で約10年の設計耐久性を有し、発電効率は約50%となっている。長時間の連続発電に加えて、週ごと、日ごとに発電開始/停止を行う運転にも対応する。河原氏は「出力10%の低出力から100%の高出力の定格運転まで可能だ。運転開始から10年を迎えて、セルスタックが劣化して効率が落ちたときには、回収して中身を新しいものに入れ替える。回収したものはリサイクルする。セルスタック自体が入れ替え可能な仕様なため、耐用年数が来たときには、筐体はそのまま使いながら、中のセルスタックだけを交換して、運転を継続する」と述べた。
TANAKA H2 Nexusは、急な電力負荷の変動に応じる「電力負荷追従運転」や、あらかじめ設定した日時に稼働する「スケジュール運転」、上位制御装置からの指令で制御する「上位指令制御運転」に対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
140周年迎えた田中貴金属、狙うは「リサイクル事業拡大」と「白金の新用途創出」
宝飾品や金地金で知られる田中貴金属グループが、創業140年を機に、プレスカンファレンスを開催した。電気自動車の普及による白金(プラチナ)需要の減少という危機を前に、老舗メーカーの同社が打ち出した解決策や、環境に貢献するリサイクル事業の強化など、新たな貴金属ビジネスが明かされた。
田中貴金属工業が真空成膜装置部材に付着した貴金属の新たな回収方法を確立
田中貴金属工業は真空成膜装置部材に付着した貴金属の新たな回収方法として治具洗浄法「TANAKA Green Shield」を確立したことを発表した。
半導体検査装置のプローブピン用パラジウム合金材料を開発、硬度は640HV
田中貴金属工業は、半導体パッケージの後工程における最終テストで使用されるプローブピン用パラジウム合金材料「TK-SK」を開発した。
100℃前後の低温領域で使用可能なPd水素透過膜、水素センサー高精度化に貢献
田中貴金属工業は、100℃前後の低温領域で使用可能なパラジウム(Pd)水素透過膜「HPM-L111」を開発した。
パワー半導体向けシート状接合材料を開発 対応チップサイズ20mm角で鉛フリー
田中貴金属工業は、パワー半導体用パッケージ製造におけるダイアタッチ向けシート状接合材料「AgSn TLPシート」を開発した。


