消費電流0μAの多機能ロードスイッチICを発売:組み込み開発ニュース
トレックス・セミコンダクターは、105℃の環境に対応する多機能ロードスイッチIC「XC8115」「XC8116」シリーズを開発した。電力を大幅に削減して動作時と待機時の消費電流を0μAに抑えている。
トレックス・セミコンダクターは2026年6月18日、105℃の環境に対応する多機能ロードスイッチIC「XC8115」「XC8116」シリーズを開発したと発表した。産業用途や一般民生機器に向けて量産を開始しており、価格は各93円(税込み)だ。
本シリーズは、電力を大幅に削減して動作時と待機時の消費電流を0μAに抑えており、小型電池を搭載する機器や環境発電(エナジーハーベスト)を利用する機器など、電力損失を最小限にとどめたい用途に適している。
入出力コンデンサーを必要とせず、IC単体で動作するため、基板の実装スペースを削減できる。一般的には個別の部品を組み合わせて構成する電源ラインのオンオフ制御も、本製品を用いることで、消費電流0μAの回路を省スペースで容易に構築可能だ。
XC8115は、ソフトスタート外部調整機能と、出力コンデンサーを急速放電するCLディスチャージ機能を搭載し、FPGAやマイコンで求められる電源シーケンス制御に対応する。
XC8116は、スイッチのオフ時に働く逆流防止機能を備え、バックアップ電源への逆流を制御できる。さらに、制御信号の正論理と負論理に対応する2タイプを展開し、1つの信号で2系統の電源を切り替えられるため、シンプルなパワーマルチプレクサー回路を構成できる。
両製品ともに、外付けコンデンサーによってソフトスタート時間を調整可能なため、コイン電池などの動作開始時における突入電流の抑制や電圧降下の防止ができる。保護機能として、短絡保護と過熱保護(サーマルシャットダウン)を内蔵し、負荷側の短絡時に回路を保護する。パッケージは、1.5×1.5×0.38mmの小型低背なDFN1515-6Aと、実装性に優れたSOT-25をそろえ、高密度実装が必要な小型機器から産業機器まで幅広く対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
環境発電素子の性能を可視化する無料評価サービスを開始
ムセンコネクトは、環境発電IoTデモ基板「EsBLE」を活用し、各メーカーが開発する発電素子の性能を無償で評価し、アドバイスする「発電素子無料評価サービス」の提供を開始した。
太陽電池搭載の充電モジュール 軽量で薄く曲げられ給電可能
日本ガイシは、トレックス・セミコンダクターとともに、有機薄膜太陽電池やペロブスカイト太陽電池などの太陽電池を搭載した「EnerCera」充電モジュールを開発した。
全固体ナトリウムイオン二次電池のトリクル充電、メリットとは
日本電気硝子は、「BATTERY JAPAN【春】〜第20回[国際]二次電池展〜」で、環境発電で得られた微小電力(トリクル)を全固体ナトリウムイオン二次電池に充電するデモンストレーションを披露した。
スピーカーの原理を応用して振動をエネルギーに変える環境発電に成功
JVCケンウッド・公共産業システムは、京都大学、建設技術研究所と共同で、スピーカーの原理の応用により振動を電気エネルギーに変換する環境発電に関して、橋梁における実証実験での発電に成功した。
環境発電向け充電制御用ICを量産開始 限界まで放電しても迅速に復帰
旭化成エレクトロニクスは、環境発電(エナジーハーベスティング)を利用した小型二次電池(充電池)向けの充電制御IC「AP4413シリーズ」を開発し、2025年2月に量産を開始した。
カーボンナノチューブの糸で熱電発電をフレキシブルに、東海理化がデモを披露
東海理化は、「第3回 ネプコン ジャパン[秋]」において、東京都立大学と共同で進めているカーボンナノチューブ製の糸を用いた熱電発電技術の開発成果を披露した。従来の熱電発電素子では実現が難しい、モジュールと熱源間距離のフレキシブル性が特徴で、500m〜1Vの起電力を発生させられる展示デモも披露した。


