現場に近づくフィジカルAIとヒューマノイド、ロボットテクノロジージャパン2026:ロボットテクノロジージャパン2026(3/3 ページ)
産業用ロボット/自動化システムの展示会「ロボットテクノロジージャパン2026」が2026年6月11〜13日に開催された。今回、特に目立ったのはヒューマノイドやフィジカルAI関連展示である。本稿では、それらを中心として展示会の模様を紹介する。
ヒューマノイドの活用で自動化の新領域を開拓へ
3DビジョンシステムメーカーのMech-Mindは、3Dカメラを搭載したStandard Robotsのヒューマノイドによるワークピッキングのデモを披露した。複雑な形状の部品を認識して柔軟なハンドリングを行う。さらにピッキングだけではなく、外部の2Dカメラと連動することで外観検査まで行える。
ロボットSIerのYATOMIエンジでは各種AMRのほか、Leju Roboticsのセミヒューマノイド「KUAVO-5W」を使った通い箱搬送のデモが行われた。可搬重量は両手で最大10kg。「AMR型ヒューマノイド」として訴求していた。
各種自動化ソリューションを手掛ける岡谷鋼機も、AGIBOTのヒューマノイド「G1」とVLA「GO-1」を使ったデモを紹介していた。公開済みの大規模データセットに加え、追加学習ツール「Genie Studio」などもあり、現時点で現場データによるファインチューニングを行うにはAGIBOTが良いと判断しているという。
商社のダイドーはAGIBOTのヒューマノイド「G2」を使った、パーツフィーダーへの部品供給デモンストレーションを実施。属人的な作業の自律化を目指す提案を行った。
「UNI-ROBO」というブランド名で協働ロボットやフィジカルAI関連の事業を展開しているアスカは、正規代理店になっているDOBOTのヒューマノイド「ATOM」を使ったテレオペレーションのデモを実施。模倣学習による動作再現などもできるとしている。
Agile Robotsは、Franka Roboticsの双腕ロボットによるフィジカルAI開発プラットフォームをデモした。NVIDIAのVLA「GROOT」を活用している。
協働ロボット大手のUniversal Robots(ユニバーサルロボット)のブースでも、スタートアップのAirionが協力して、VLAを使ったデモが行われていた。
この他、中央工機のブースではロボットスタートアップの協力のもと、遠隔操作や自律でヒューマノイドを動かすデモが実施された。アスラテックはUnitreeの「G1」と、AGIBOTの「A2」を動かすデモを紹介した。
Forcesteed Roboticsは、ugoの「ugo PRO R&Dモデル」を汎用ヒューマノイドロボットコントローラー「Forcesteed-LEIVOR」で動かす様子を紹介した。主にSIer向けのソフトウェアで、既存ロボットの開発/運用の知見と、AIを使う新しいロボット運用の統合を想定している。
名古屋のスタートアップであるAGIRobotsは開発中のセミヒューマノイドや自社製のQDDモーターを公開。モーターの巻線なども全て自社内で行っているという。VLAを適用するセミヒューマノイドは工場/物流の搬送を想定用途としている。
トヨタのバスケロボも登場、シュートは決まるのか
主催企画展示「産業用ロボット体験ゾーン」では、トヨタ自動車がAIバスケットボールロボットの最新機種「CUE 7」を使ったシュートデモを行って、デモのたびに黒山の人だかりとなった。こちらのデモはSNS投稿も推奨していたので、見かけた人も多いかもしれない。この他、産業用ロボットをより身近に感じてもらうため、ロボットと対決するコーナーが、各社から展示された。
フィジカルAIやAIロボットへの注目度は高いが、まだ黎明期にある。可能性は大きいが、現状、できることは限られている。できるところから実装していき、新技術をフォローしながら新しい可能性を模索していく必要がある。
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