複雑形状のGRCオブジェ製造に3Dプリント型枠を導入、実用性の検証へ:3Dプリンタニュース
DigitalArchiは、旭ビルウォールのGRC(ガラス繊維補強コンクリート)による3次元形状オブジェ製造に、3Dプリント樹脂製型枠を提供した。複雑形状への対応や型枠転用などを通じ、建築向け3Dプリント型枠の実用性を検証した。
DigitalArchiは2026年5月15日、旭ビルウォールのGRC(ガラス繊維補強コンクリート)による3次元形状オブジェ製造に、3Dプリント樹脂製型枠を提供したと発表した。
旭ビルウォールでは、GRCの特性を生かした複雑な形状や高い意匠性が求められる案件を数多く手掛けてきた。そして、新たな型枠製作技術の探索/検証を進める中、形状自由度と製造効率に優れたDigitalArchiの3Dプリント樹脂製型枠に着目し、共同プロジェクトを開始した。
GRCは、ガラス繊維による補強により複雑で自由度の高い形状の造形が可能であり、3Dプリント型枠が持つ造形自由度と高い親和性を有する。今回のプロジェクトでは、GRCと3Dプリント型枠を組み合わせた製造手法の実用性検証を目的に、3次元形状のオブジェを製作した。
GRCと3Dプリント型枠の可能性を探るプロジェクト
同プロジェクトでは、複数のデザイン方針を提案し、最終的にGRCおよび3Dプリントの特性を生かした、太さが変化しながらねじれていく柱状のオブジェを採用した。この形状を実現するため、4パーツで構成される型枠を基本方針とし、テストプリントと後加工の検証を3回繰り返しながら、型枠の設計およびデータ作成を進めた。
さらに、転用可能な型枠とすることで複数回の打設を可能にし、GRCの配合や打設方法の検証を繰り返し行えるようにした。実際に5回以上の型枠転用を行い、積層痕を抑制するシートやジョイント部のノロ止めテープなど、副資材についても検証を重ねた。
両社は同プロジェクトを通じ、デザインから型枠設計、プリント、打設、脱型までのプロセスを相互に共有することで、実物件への適用に向けた課題や改善点を明確化した。具体的には、積層痕が仕上がりに与える影響や、型枠組立時の位置決め精度、ジョイント部の隙間対策といった課題を整理し、改善策の検討につなげたとしている。
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