トヨタ車体の環境配慮材料とExtraBoldの大型3Dプリンタでアートな世界観を具現化:3Dプリンタニュース
ExtraBoldは、体験型展覧会「TOKYOROOMS展」に出展したカーデザイナー山本卓身氏の作品制作において、3Dプリンティングを前提とした設計を手掛け、トヨタ車体の環境配慮型材料「TABWD」を用いた作品の造形/製作を支援した。
ExtraBoldは2026年4月30日、体験型展覧会「TOKYOROOMS展 〜40の部屋、40通りの生き方〜」(会期:2026年4月18日〜5月17日/会場:TOKYO NODE GALLERY)に出展したカーデザイナー山本卓身氏の作品制作において、3Dプリンティング技術による造形/製作を担当したと発表した。
山本氏のデザインイメージを基に、ExtraBoldの技術メンバーが3Dデータ化(造形に適した形状設計、分割、接合設計など)を実施し、同社の大型付加製造機「EXF-12」および協働ロボット型3Dプリンタ「REX-BUTLER」を用いて作品の造形/製作を支援した。造形材料にはトヨタ車体の環境配慮型材料「TABWD(タブウッド)」が用いられている。
TOKYOROOMS展は、空間、家具、プロダクトを横断する展示企画として開催され、山本氏は「壁から隆起する棚/クリエーションの出現をナラティブに見せる」というコンセプトの下、作品を制作/出展している。
ExtraBoldは、デザイン表現の実装を支える製造技術(データ化、材料選定、造形条件の最適化、組立設計)を得意とする。今回、ExtraBoldの技術メンバーは山本氏のコンセプトやスケッチ、空間条件を踏まえ、「造形サイズの制約を踏まえた分割設計、接合/位置決め設計」「造形時の反りなどのリスクを見越した形状/構成検討」「現地搬入/設置を想定した組立性/施工性の整理」などを含む、3Dプリンティング前提の設計(3Dデータ化)支援を実施した。
作品に用いられたトヨタ車体のTABWDは、木質由来の風合いと樹脂の加工性を兼ね備えており、展示空間における新たな質感表現に挑戦している。ExtraBoldはTABWDの活用を通じて、環境配慮型の表現と製造の可能性の拡張を目指したという。
展示作品の実現に向けては、ExtraBoldのEXF-12とREX-BUTLERが材料検証から本製作までを担い、同社の技術メンバーを中心に展示会に向けて造形条件の最適化とプロセスの推進に取り組んだ。
今回の取り組みについて、山本氏は「TOKYOROOMS展への参画の話を受けた際、壁面全体を大型3Dプリンタで出力し、ひらめきが2Dのスケッチとなり、そのスケッチが3Dの実物へと立ち上がっていくプロセスを表現できないかと模索していた。インテリア空間や他の家具と調和しながらも、自由な3D表現を可能にする素材を探していた中で、TABWDに出会った。従来素材とは一線を画す質感と、自然木のような風合いに魅力を感じ、この素材こそ最適だと確信した。今回の展示は、ExtraBoldの協力とTABWDなしでは実現できなかった」(ニュースリリースより)とコメントしている。
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