「BDFは寒さに弱い」を克服、大豆/パーム油由来向け低温流動性向上剤を開発:材料技術
三洋化成工業は、大豆油とパーム油由来のバイオディーゼル燃料に最適化した、低温流動性向上剤「ネオプルーバー HBF-201」「ネオプルーバー HBF-301」を開発した。
三洋化成工業(三洋化成)は2026年5月7日、大豆油とパーム油由来のバイオディーゼル燃料(BDF)に最適化した、低温流動性向上剤「ネオプルーバー HBF-201」「ネオプルーバー HBF-301」を開発したと発表した。原料油脂の違いによる低温特性や析出挙動を考慮し、特定のBDF条件を想定して設計している。
BDFは、植物油や廃食油を原料とする再生可能燃料だ。カーボンニュートラルなエネルギー源として普及が進んでいるが、現在主流の脂肪酸メチルエステル(FAME)系BDFは、低温環境で脂肪酸由来成分が結晶化しやすく、流動性が低下する。また、地域ごとに利用する植物油の違いにより、流動性向上剤の効果に差が生じるという課題があった。
新たに開発した製品は、大豆油とパーム油由来BDFの脂肪酸組成や結晶生成挙動の違いに応じて、ワックス結晶の生成、成長、凝集を抑制するよう最適化している。開発時には、独自に整備したマテリアルインフォマティクス(MI)を活用し、統計解析やML(機械学習)などのデータ科学を取り入れた。
原料特性に応じた結晶成長抑制により、低温流動性の維持が可能となった。これにより寒冷環境での燃料性能が向上し、車両や機械の安定稼働が期待される。また、異なる原料由来BDFに対して、最適な低温流動性向上剤を選択できる。
現在、ラボレベルでの性能確認と適用条件の検討を進めている。今後、原料特性に応じた低温流動性向上剤の選択肢拡大が期待される。
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