業界を破壊し、新たなイノベーションをもたらす ArasのCEOが語るAI×PLMの未来像:ACE 2026(3/3 ページ)
Arasは米国フロリダ州マイアミで同社のコミュニティーイベント「ARAS COMMUNITY EVENT 2026(ACE 2026)」を開催した。本稿では同イベントに登壇した同社CEOのレオン・ローリセン氏による基調講演内容の一部を紹介する。
AIを活用しPLMのシステム導入を支援するデモンストレーションを披露
基調講演ではArasが注力する分野の1つである、迅速な学習、進化、行動の取り組みに関するデモンストレーションを披露した。同社は同分野に注力することで、顧客が新しいPLMシステムを社内に導入する際に問題となる、社内調整や説得といった「組織内の政治的な壁」を乗り越えるために、PLMシステム導入プロセスの効率化と迅速な導入を支援していく。
デモンストレーションは、AIエージェントを活用し、同社が展開するクラウド型PLM「Aras Innovator」上で、2025年2月に施行された欧州市場向け製品の包装と廃棄物を規制する「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」に対応するソリューションを構築するもので、内容に詳しくない人でも簡単に実行できる点が特長である。
具体的には、AIエージェントに対して「PPWRに対応するソリューションを構築したい」と指示すると、データベースを検索し、既存のデータモデルと統合/連携可能な方法を検討した上で、構成案を提示する。AIエージェントはPPWRの規制内容を理解し、現状のAras Innovatorのシステム構成(クライアント向けの構成内容設定など)を把握した上で、作成すべきアイテムタイプやプロパティ、リスト、ライフサイクルを提案し、画面上にデータモデルの図や詳細な説明を表示する。
そして、提案されたソリューションの実行ボタンを押すと、AIエージェントが計画に基づいて処理を実行し、システム内に全てのアイテムおよびアイテムタイプを自動的に生成する。AIエージェントは、アイテム生成の順序やデータのひも付け、目次(TOC)エントリーの登録などを自律的に行う。また、システムテストを実施するため、提案したスキーマ(データ構造)に準拠したサンプルデータも自動生成する。一通りの処理が完了すると画面が更新され、目次に新しいエントリーが追加される。
ローリセン氏は「われわれが顧客のシステム導入にかかる労力を軽減し、そのスピードを30〜40%向上できれば、システム環境の周辺に散在するさまざまなソリューション群をArasのプラットフォームという統合基盤の中に全て取り込むことが可能になる。これはわれわれにとって業界に革新をもたらす新たなアプローチとなり得る。総所有コスト(TCO)を削減し、Arasのプラットフォーム上でのソリューション実装スピードを向上させることで、企業が直面するさまざまなビジネス課題について、われわれがどのように解決するかを具体的に証明できる」と述べている。
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