製造業の技術職/技能職の働きがいやキャリア形成の実態はどうなの?:製造マネジメントニュース
Skillnoteは、製造業の技術職と技能職に従事する342人(10〜40代)を対象として実施した「働きがいとキャリア形成に関する実態調査2026」の結果を公表した。同調査は同社が運営するスキルマネジメント研究所が実施している。
Skillnoteは2026年4月3日、製造業の技術職と技能職に従事する342人(10〜40代)を対象として実施した「働きがいとキャリア形成に関する実態調査2026」の結果を公表した。同調査は同社が運営するスキルマネジメント研究所が実施し、製造業の技能職/技術職に従事する従業員の視点から、働きがいとキャリア形成の実態についての定量的な可視化を目的としている。
働きがいの停滞やキャリアパスの不透明さ、会社や上司の支援不足が目立つ
「仕事にやりがいや意義を感じるか」という設問に対して、肯定的に回答(非常にそう思う、どちらかと言うとそう思う)した人は合計40.9%にとどまった。他にも「仕事に誇りを感じる」という設問に肯定的に回答した人が合計39.5%、「仕事ぶりや努力が認められている」という設問に肯定的に回答した人が合計41.5%となった。
「会社の中での成長ルート(キャリアパス)が明確に見えている」という設問では、否定的な回答した人が合計45.3%に及んだ。また、「5年後の役割・業務のイメージができている」という設問に対しても否定的な回答が合計39.8%となり、将来に対する不透明感が現場では強くなっている。「現在、成長実感を持ちながら仕事ができている」という設問に対しては、肯定的な回答と否定的な回答の割合が拮抗(きっこう)しており、成長の実感が社員を二極化させている可能性が高い。
会社や上司の期待/評価に関する設問では、「満足している」という回答が合計33.7%に対して、「満足していない」という回答が合計36.2%と、不満が上回る形になっている。どちらとも言えない、どちらかと言うと満足していない、満足していないと回答した理由については、「自分に何を期待しているのかが分かりにくい」と答えた人が39.7%と一番多く、その次に「求められる水準が分かりにくい」が17.2%、「評価基準が分かりにくい」が16.7%と続いた。このような結果から、期待や評価の可視化不足が根本的な課題であると推測できる。
会社や直属の上司による支援に関する設問では、「満足している」という回答が合計26.3%となり、「満足していない」と回答した人が合計41.5%となった。具体的な支援内容の満足度に関する設問では、全項目で否定的な回答が合計40%前後に達している。特に「OJTなどの教育が計画的に行われていると感じる」という項目については、否定的な回答が合計41.6%と最多になり、育成計画/体系性の欠如が際立つ結果となった。
一方、会社や直属の上司に期待していることに関する設問では、「定期的なキャリア/期待に関する面談」が30.4%と一番多く、その次に「社員の強みが活きる業務のアサイン」が20.5%、「担当業務や次の役割に必要なスキル・知識・資格の整理」が14.9%と続いた。
Skillnote 代表取締役 CEO/スキルマネジメント研究所 所長の山川隆史氏は「今回の調査で明らかになったのは、『キャリア支援の不在』が製造現場における働きがいの低下と人材流出のリスクの根本にある。面談の機会やスキルの可視化、キャリアパスの提示は決して福利厚生の話だけではなく、現場の生産性/品質/技術継承を左右する経営課題である」とコメントしている。
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