FP&Aの知見を学習したAIが施策を提示し、部門責任者の意思決定を支援:製造ITニュース
NECは「NEC経営戦略支援コックピット」を2026年4月から提供する。同社のFP&Aの知見を学習したAIが経営データや外部情報を分析して施策を提示し、部門責任者の意思決定を支援する。
NECは2026年3月19日、部門責任者やマネジメント層向けに、データに基づく最適な意思決定を支援する「NEC経営戦略支援コックピット」を同年4月1日から提供すると発表した。
ソリューションの中核となるのは、同社がFP&A(ファイナンシャルプランニング・アナリシス)領域で獲得してきたノウハウを学習させたAI(人工知能)エージェントだ。社内の経営データをはじめ、市場動向や競合他社の公開情報を自動で収集、統合し、KPI(重要業績評価指標)の状況や業績を集約してインサイトと提言をダッシュボード上に提示する。マネジメント層はこれらを活用することで、経営企画部門からの報告を待たずに最新の情報へアクセスし、迅速に判断を下せる。
同ソリューションが提供する価値は以下の3つだ。まず、受注や売上、粗利といった重要指標を一元的に可視化することで、データ集計作業を省力化する。
また、過去の傾向やKPIを踏まえて、AIが変化点や論点を「気づき」として提示する。各担当者が気づきについて個々に解釈するのではなく、共通した観点から状況を把握できる。
さらに、同社がFP&A領域で培った知見を取り入れ、AIが意思決定に有用な「打ち手案」を具体的に提示する。これにより、意思決定の質と決断スピードが向上するほか、未受注案件の見落とし防止や売り上げアップの施策立案、リスク発見など経営に関わる課題の解決に活用できる。
同社は、先行して同ソリューションを社内で導入。社内検証による試算では、データ抽出やコメント作成などの業務で、月当たりの工数時間を約25%削減できる効果が期待されている。
導入プロセスは、顧客データを活用して現状を把握し、示唆を提示する「STEP1」、業務利用を実証する「STEP2」、本格運用の「STEP3」の3段階となる。提供価格は「STEP1」が900万円(税別)からとなっている。
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