設計者を支える3つのAI仮想コンパニオン 探索×科学×実現で製品開発を伴走:3DEXPERIENCE World 2026(5/5 ページ)
米国テキサス州ヒューストンで開幕したダッソー・システムズ主催の年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE World 2026」の初日のゼネラルセッションでは、AI活用の方向性が示されるとともに、「AURA」に続く2つの新たなバーチャルコンパニオンの発表が行われた。講演の模様をダイジェストで紹介する。
なぜローカルではなく、プラットフォームなのか
再びクマー氏が登壇し、同社 3DEXPERIENCEブランドの新CEOであるモーガン・ジマーマン氏とともにステージに立った。両氏は、クマー氏がコロナ禍に取り組んだ家具づくりのエピソードを軸に、3DEXPERIENCEプラットフォーム活用の意義や方向性について触れた。
ジマーマン氏は、知識とノウハウが過去数十年にわたる成果物の中に分散している家具メーカーを例に挙げ、「設計、ドキュメント、製造データなどに散在する知識やノウハウを仮想化できれば、バーチャルコンパニオンの促しや提案を通じてデザイナーを常に支援でき、集合的に蓄積された経験に基づいて新たなものを生み出せるようになる」と説明した。
そのためには、分散するデータを集約/抽出し、知識とノウハウを仮想化する必要がある。そして、ジマーマン氏は「仮想化した知識とノウハウを使って新たなものを創出することで、全てがAIネイティブになっていく」と述べた。
一方、クラウドプラットフォームに知識とノウハウを蓄積するには、セキュリティとIP保護(IPライフサイクル管理)が重要となる。この点について、3DEXPERIENCEプラットフォームはこれらを適切に保護し、特定の企業だけが専門性を活用できる仕組みを提供できる。
さらに、「なぜローカルではだめなのか?」という問いに対し、ジマーマン氏は「知識とノウハウを抽出するプロセスには複雑なAIモデルと高度なデータマイニングが必要であり、莫大(ばくだい)な計算資源を要する」と説明した。各社が計算資源を個別に購入/維持するのは現実的でなく、3DEXPERIENCEプラットフォームであれば大企業だけでなく中小企業にとってもアクセスしやすいことを強調した。
また、クマー氏は、SOLIDWORKSユーザーの多くがデスクトップ版を利用している実情を踏まえ、3DEXPERIENCEプラットフォームへの移行を支援する取り組みについても言及した。WebサイトからSOLIDWORKSを直接オンラインで購入できるようにし、オファーの簡素化を図ったこと、Webブラウザ版のSOLIDWORKS xDesignとデスクトップ版のSOLIDWORKS(Standard/Professional/Premium)の選択肢を提示していることなどを紹介した。
加えて、ログイン直後に3DEXPERIENCEプラットフォームへアクセスできる仕組みや、独自GUIである「Compass」を用いることで必要なアプリやお気に入りのアプリに容易にアクセス可能なこと、さらにアップデートに要する時間が大幅に短縮されたこと、Windowsのエクスプローラーのようなデータ整理が可能になったことなどを挙げ、“常にSOLIDWORKSユーザーを第一に考えている”ことを強調し、講演を締めくくった。
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