OKIが物流DXを「新たな収益の柱」へ 船井総研と組んだ新システムを公開:第5回スマート物流EXPO
OKIは「第5回 スマート物流 EXPO」において、契約から請求まで一元管理する「共-Doロジ」を初公開した。船井総研サプライチェーンコンサルティングとの共同開発によるもの。2027年の本格展開を目指す。
OKIは、「第5回 スマート物流 EXPO」(2026年1月21〜23日、東京ビッグサイト)において、契約から配車、運行、請求までをワンストップで一元管理できる統合物流管理システム「共-Doロジ」を初展示した。2025年7月に戦略的業務提携を締結した船井総研サプライチェーンコンサルティングとの共同開発によるものだ。
サイロ化しがちな物流機能をパッケージ化
共-Doロジは、運行管理や契約、請求、在庫管理などの物流実務機能を1つのシステムで統合し、一気通貫でデータ連携させるパッケージングサービスである。開発の背景についてOKI イノベーションビジネス開発部 物流・地域DXチームエキスパートの川口勝也氏は、「配車計画や在庫管理など、各機能に特化したサービスは他社からも数多く提供されているが、それら全てを統括できるパッケージングサービスは少ない」と指摘する。
開発に当たっては、OKIが持つIoT(モノのインターネット)/エッジ領域のDX(デジタルトランスフォーメーション)技術と、船井総研サプライチェーンコンサルティングが持つ現場運用の物流ノウハウを融合させ、システム構築はOKIが担った。物流実務機能を1つのシステムで管理することにより、各プロセスでサイロ化されがちな物流データの統合を目指す。さらに、これらの実務機能に加えて、共同配送プラットフォーム上に荷主、運送会社、倉庫事業者が集うエコシステムを構築し、混載パートナーの探索や新規契約の締結を促進する計画も進めている。
ブースでは、現在開発中の輸配送管理システム(TMS)内に実装予定の、運行コスト可視化機能を披露した。配送先や使用車両、ドライバー、積載率などを設定すると、燃料費や車両償却費などを反映した収支コストを計画段階で算出する。配車担当者は、画面上で配送パターンのシミュレーションを行い、採算性をリアルタイムに確認しながら、収支に基づいた配送計画が策定可能となる。
イノベーション戦略の中核に、メーカー視点で物流DXに挑む
OKIは、2026年3月期までの「イノベーション戦略2025」において、将来の事業創出に向けた注目4領域の1つに「物流」を据えている。ペーパーレス化の進展を見据え、長年同社の主力製品であったプリンタ事業などの既存事業に次ぐ、新たな収益の柱の確立を狙う。
また、川口氏は「物流の問題が社会課題になっているがその解決はビジネスチャンスになる。加えて、当社自身もメーカーとしてより最適なサプライチェーンの構築を目指すことが大切だと考えた」と語る。自らが製造業として製品を運び、在庫を持つ立場であるからこそ、当事者意識と技術力を組み合わせ、単なるシステムベンダーの枠を超えたサプライチェーン全体の最適化を目指す構えだ。
OKIは今後、共-Doロジの2027年の正式リリースに向けて開発を加速させる。
なお、会場では併せて、位置情報活用技術を応用したロケーション型在庫管理システム「SHO-XYZ(ショザイ)」も出展した。配送だけでなく、保管(倉庫管理)の領域までをカバーする包括的なソリューション提案を行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
OKIのベトナム新工場が本格稼働、ATMなど自動機製品の生産力2倍に
OKIのグローバル生産拠点「OKIベトナム」の新工場が本格稼働を開始した。ATMなど自動機製品の生産能力が約2倍に拡大しており、同社は世界の成長市場に向けて、高品質製品の安定供給体制を強化する。
国内最多クラスの21項目が試験可能 OKIエンジが車載認定試験サービスを拡大
OKIエンジニアリング(OEG)は自動車の安全/品質要求の高まりに対応する、車載向け「ISO/IEC 17025」認定環境試験サービス3種を提供開始すると発表した。
OKIがプリンタ開発をエトリアに統合、リコーや東芝テックと技術を結集
OKIは、リコー、東芝テックとともに合弁会社エトリアに参画し、プリンタ関連の開発、設計、生産を統合した。3社の技術とノウハウを結集し、開発力や生産効率の向上を目指す。
システム開発力と物流コンサルを融合 OKIと船井総研ロジが業務提携
OKIと船井総研ロジは、物流分野におけるシステム開発について業務提携する。
高度遠隔運用やCFB技術を新たな成長の芽に、OKIのイノベーション戦略
OKIはイノベーションおよび技術戦略説明会を開催。縮小均衡から脱却し成長の芽を作ることを目指す中期経営計画の実現に向け、イノベーションを生み出す組織体制やそれによって生まれた技術などを紹介した。また、同時開催のプライベート展示会で高度遠隔運用サービスやCFBなどの具体例を示した。
簡易WMSにもなるモノの位置や在庫の管理サービス、OKIが月額5万円からで発売
OKIは、屋内外問わず保管された製品や設備品などモノの位置情報をスマートフォンで簡単追跡できるロケーション・在庫管理システム「SHO-XYZ(ショザイ)」について説明した。簡易的なWMS(倉庫管理システム)としての利用が可能であるにもかかわらず、月額5万円からと安価にサービスを利用できる点が特徴となる。



