新車生産が3カ月連続で前年を下回る、トランプ関税とネクスペリア問題が影響:自動車メーカー生産動向(3/3 ページ)
2025年10月の日系自動車メーカーの世界生産台数は、トヨタ自動車とスズキ、ダイハツ工業以外が前年割れとなり、8社の世界生産合計は3カ月連続で前年実績を下回った。トランプ関税による影響を回避するための動きが見られたことやネクスペリアの半導体供給停止問題による生産調整も減産につながった。
マツダ
マツダの10月の世界生産台数は、前年同月比5.5%減の10万9406台と3カ月ぶりに減少へ転じた。要因は海外生産の低迷で、同15.4%減の3万9900台と6カ月連続で減少した。メキシコは、関税対策で米国市場向けの「CX-30」や「マツダ3」を減産したことで同37.1%減の1万3353台と大幅に減少し、7カ月連続のマイナス。HEVを追加した「CX-50」の販売が好調な米国は同8.5%増の1万1614台だったが、北米トータルでは同21.8%減の2万4967台と6カ月連続の前年割れとなった。中国も新型EV「EZ-6/マツダ6e」に加えて、SUVタイプの新型EV「EZ-60」も純増となったが、マツダ3などの落ち込みが大きく、同11.6%減の9186台と7カ月ぶりに前年実績を下回った。一方、タイは「マツダ2」やCX-30などが増加し、同18.7%増の5747台と7カ月ぶりにプラスへ転じた。
主力の国内生産は、前年同月比1.2%増の6万9506台と3カ月連続で前年実績を上回った。前年12月に生産を終了した「マツダ6」などのマイナス影響はあったものの、「CX-5」が同17.3%増、マツダ3は同11.1%増、CX-3は同33.0%増と主力モデルがそろって伸長した。輸出も欧州向けの減少を北米向けがカバーし、同2.5%増の5万9128台と2カ月連続で増加した。
三菱自動車
三菱自の10月の世界生産台数は、前年同月比5.3%減の8万2583台と4カ月連続のマイナスだった。8社の順位では3カ月ぶりにスバルを上回り、7位となった。このうち国内生産は、同11.4%増の4万7110台と5カ月ぶりにプラスへ転じた。水島製作所(岡山県倉敷市)で生産する「デリカミニ」や、日産向けにOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「ルークス」の新型車の生産が本格化した。輸出も北米向けが回復するなど、同1.6%増の1万9810台と5カ月ぶりに増加した。
国内は反転したが、海外生産は依然として厳しい状況が続く。前年同月比21.0%減の3万5473台と4カ月連続のマイナス。主要地域である東南アジアは、最大拠点を構えるタイは経済低迷やローン審査の厳格化などで厳しい市況が続いている他、「ミラージュ」や「パジェロスポーツ」の一部地域向け生産を終了した影響もあった。
SUBARU
8社で最も厳しかったのがスバルだ。10月の世界生産台数は、前年同月比26.4%減の7万702台と4カ月連続で前年実績を下回った。このうち国内生産は、同27.4%減の4万3697台と5カ月連続のマイナス。群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)で工事を実施しており、一部の生産ラインを停止した影響が表れた。これに伴い輸出も同29.9%減の3万5178台と4カ月連続の前年割れだった。唯一の海外生産拠点である米国生産も、前年の挽回生産に対する反動減に加えて、サプライヤーの設備トラブルによる一部部品の納入遅れが発生したため、同24.7%減の2万7005台と3カ月連続のマイナスとなった。
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