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ニチアスが浜松研究所に液化水素実験棟を新設:研究開発の最前線
ニチアスは、液化水素関連製品の開発を加速するため、浜松研究所に液化水素実験棟を新設する。2026年3月に完成を予定している。
ニチアスは2025年11月26日、液化水素関連製品の開発を加速するため、浜松研究所(静岡県浜松市)に液化水素実験棟を新設すると発表した。2026年3月に完成を予定している。
同実験棟では、タンクから供給した液化水素の実液を使った実験を実施できる。また、−196℃の液化窒素や水素ガス、窒素ガスも供給でき、さまざまな低温実験に対応可能だ。
さらに、材料物性データの少ない、−253℃の液化水素温度における熱伝導率や強度といった材料の諸物性を測定する装置の開発と拡充も進めている。実使用温度での物性把握による製品開発の加速が狙いだ。
実験棟の完成により、液化水素向け関連製品とサービスの開発速度を高め、市場に有望な製品の開発を目指すとしている。
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